心電図検査の時計回り、反時計回りの意味とは

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我々の心臓は本人の意思とは関係なく、規則的に動いています。電気的興奮が起こった場合、これを心臓各部に伝達がおこなわれ心筋の収縮を起こし、血液を全身におくる作業、心臓のポンプ機能です。このような心臓の電気的変化をグラフ化したものが、「心電図」といいます。今回は心電図検査の時計回り、反時計回りを中心に見ていきましょう。

何かの異常?時計回り、反時計回り

今では、心電図検査を毎年受ける方も多くいるかと思います。心電図の結果に「反時計回り」と記載されたことがありますか?心電図検査においての「時計回り」と「反時計回り」の違いとは、どういったものなのでしょうか。

反時計回り回転の意味は?

診断結果を見て心電図項目の所見に、「反時計回り回転」と書かれ不安を抱いた方もいると思いますが、その他の所見に再検査や何かしらの注意項目が無ければ、何の異常もありません。

人それぞれ心臓の形や大きさにより、検査方法が心電図検査では多少違っており、その際に「時計回り回転」で心電図検査をするか、「反時計回り回転」で検査をするかは検査技師がその場で判断します。

ゆで卵やピンポンボールなどで想像してみましょう。この卵やボールを心臓として考えると、そのボールに棒を一本指した状態で、胸の前でコマを回すように回転させてみてください。

指したボールを上から見た場合、少し時計回りに回してみる「この状態は下から見たら反時計回り」の状態です。

「反時計回転」は、単体では何ら病的な意味は持ちません。上記で触れたとおり、人それぞれ心臓にも個人差があり、心臓の位置や大きさ、形も変わってくるため検査技師は臨機応変に、検査方法を時計回りにするか反時計回りの検査を進めるのです。そのため、心電図検査の所見で「反時計回り」検査と記載されても、要検査などがついていない場合は特に心配することはありません。

ちょっとした豆知識になりますが、スポーツを好んでやる人は激しい運動に耐えられるように心臓部分、特に左側大きくなる傾向があるようです。心臓の大きさ(左部分や右部分の大きさ)でも心電図では検査方法を変えています。

まとめ

心電図検査は、心臓の電気的変化をグラフ化したものです。検査方法は主に時計回りか反時計回りの2パターンですが、人それぞれで検査しやすい方法を検査技師が状況を見て判断します。「反時計回り」で検査した場合でも、特に異常があるわけではありませんので安心してください。もしも、何かしらの異常があった場合は所見の方に記載されます。

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