手術室と手術台に対する感染対策の基本

治療用機器

手術室には、手術台を中心にして、清掃による感染対策や管理における感染対策が重要になります。手術室における感染対策マニュアルをベースにして、手術台を中心に基本となる感染対策を紹介しましょう。

感染対策の基本

通常の清掃による標準の予防策を講じる事や、接触予防策や飛沫予防策に備えた、手術室における環境整備と感染対策が必要になってきます。医師や看護師、清掃員などは、より安全に対処する為に、常にN95マスクを着用しておく必要があります。

医師や看護師および清掃員の衣服や接触した部分によって、細菌やウィルスの移動が起こってしまうので、病院全体の安全を図る為にも、徹底した感染対策を実施する事です。感染対策のマニュアルは、各病院の体制にともなって、病院の手術室の配置や構造によりマニュアルが作成されています。

1.手術台の接触予防
患者の血液や体液が、手術によって汚染の可能性がある事を認識し、他者への感染を防ぐ為には、徹底管理の元に感染症処理廃棄物のマニュアルに従って廃棄物の処理を実行して、手術台の隅々までエタノール消毒などで、清掃を行う事です。手術室の壁や床、照明などにも汚染される危険性があるので、機器の細部に至るまで念入りに清掃を徹底する事で感染対策の1つとなります。

2.飛沫感染に対する対策
病原体に感染・保菌している患者を手術する場合には、感染経路を遮断する為の対策として、空中を浮遊する飛沫核が医師や看護師に付着する恐れがあり、手術室における全体が空気感染に侵害される恐れがあります。

例えば、気管挿管する場合には、気圧を低くしてある病室による陰圧室を利用して、室内の空気や空気感染の恐れを軽減する事が可能です。空気感染力が高い疾患としては、結核やSARS、水痘や麻疹が対象になります。

酸素投与中の患者に対しても感染リスクがある場合には、サージカルマスクの着用を徹底する事です。

3.術者の個人防護具
手術室の医療機器ばかりでなく、術者や医療スタッフに対しても手術用清潔ガウンや手袋、サージカルヘルメットを装着する事で、感染対策が実行できます。これらの処理に関しては、手術室の中で廃棄される事になりその後の清掃スタッフによって、感染対策に従った処理を実行します。

4.手術室環境や器材、ストレッチャー等の処置
0.1%に希釈した次亜塩素酸の使用や、ルビスタやアルコール製剤を使用した清掃により2次感染などの対策を徹底して行います。手術台の部位や部品におけるまで、裏側も徹底して消毒と清掃による対策を実施します。

5.リネン類の処理
手術で使用した感染リスクの高いリネン類においては、すべて廃棄処分する事で、徹底管理が行われます。

6.手術室における薬剤の処置
手術で使用した薬剤だけでなく、未使用の薬剤においても、破棄しなければなりません。

手術室内の清掃の工夫による感染対策

手術室にある医療器材に対して色分けによる区別をする事で、清掃や感染予防を効率よく実施する事ができます。

1.使用ごとに清掃する対応を白いテープに分類
患者に接する場合や近くにある汚染を受けやすい医療器材は、手術台や心電図モニター、麻酔回路などが分類されます。

2.汚染時や定期的な清掃が必要なものは緑に分類
床面や壁など、患者と接触がない場合の分類としては、コード類や足台などが分類されます。血液などの汚染がなければ、手袋を使用して清掃にあたります。

まとめ

手術室と手術台に対する感染対策は、感染症の患者ばかりでなく、血液や体液から汚染する可能性があるので、マットの部分だけでなく、部品や裏面に至るまで、消毒や徹底した清掃と、定期的な管理によって、感染リスクを軽減できるのです。

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