レーザーメス その治療の分野や種類

治療用機器

いろいろな治療に使用されるレーザーメスはレーザー光線エネルギーを利用し、切除手術などを行う装置です。視ることが可能な「可視光線」と言われる波長の光のなかで、特定の一波長を選択して増幅することで治療に使用しています。今回は、このレーザーを使用した治療の種類について見ていきましょう。

多分野で活躍する「レーザーメス」

レーザーメスを使用する利点としてあげられることは、切開と同時に組織の血管を熱によって凝固して止血することが可能です。その他「精密切開・蒸散・高速切開」などができ、無血手術を行うことができます。

そのため、出血の少なさや術後の腫れの症状も少なく、レーザーメスを使用した手術や治療は多くの分野で実用化されています。

レーザー治療を行う分野の種類について

増幅させた光によって行われるレーザー治療には、どのようなものがあるのでしょうか。

【肛門科】
口腔内・肛門周辺といった部位においても使用されています。キレ痔の場合には、周囲の組織を含めレーザーによって病変部を切除して縫合します。痔のレーザー治療の際は、いぼ痔ではほとんどの場合入院せずに日帰りが可能です。

【眼科】
近視や遠視、乱視の場合、角膜での正常な光の屈折が行われません。それによって、網膜に正確に焦点を合わせることができなくなるのです。その角膜の形状調整のために、レーザーを使用した治療が行われます。

視力矯正の為の手術「レーシック治療」は、レーザーを使用して視力を矯正させる手術で、それまでの近視矯正手術のなかでも矯正効果に優れた治療方法です。

【歯科】
歯科分野で行われる医療レーザー利用は、「歯周病・ホワイトニング・口内炎・口角炎・口腔粘膜炎症の痛みの緩和・歯ぐきのメラニン色素除去」などのために行われています。これまではなかなか治りにくいと言われていた歯周病も、医療レーザーの使用を短時間で治療効果を得ることができるようになりました。

さらに虫歯を取り除いた後にレーザー照射すると、目に見えないような虫歯菌を殺菌することができます。それは歯科用レーザーの特徴として、特定の物質にのみにしか反応しないためです。

まとめ

上記であげた分野以外では、形成外科で「シミ・肝斑・そばかす・ホクロ・イボ」の治療に使用されることもあります。外科手術の際に胃から出血した場合などは、胃ファイバースコープを通じて出血した箇所にレーザー光をあてて止血することもできます。

それぞれの治療に適した時間や波長、強さでレーザーを照射することで有効な治療結果を得ることが可能となります。

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