レントゲン検査ともいわれる「X線」を使った検査とは?被ばくの程度はどのくらい?

治療用機器

がんの有無やその形を確認するために「X線」を使った検査を行いますが、レントゲン検査とも呼ばれ、骨や肺などの状態を調べるため最初に行う検査でもあります。

X線は骨や脂肪、水分、体の組織により通りやすさが異なることを利用して画像として映し出すことができます。

一方向からX線を体にあてた場合、通過したX線の差が濃淡の影になって画像にあらわれますが、胃・大腸などの消化管、尿管や膀胱など尿路系などの検査ではより病変をわかりやすく判断するため造影剤を使うこともあります。

そこで、レントゲン検査ともいわれる「X線」を使った検査についてと、気になる被ばくの程度について解説していきます。

X線検査の方法

「X線検査」を行うときには、ボタンや金属などが付いた衣類のままでは画像に映り込んでしまうため、まず検査着に着替えます。

撮影する部位によって息を止めたり体の位置を変えたりなどが必要ですが、検査時間は5分程度で済みます。

造影剤を使って撮影するときには静脈から注射することもあれば、撮影部位によってバリウムを飲んだり注入したりした上で検査を行います。

X検査の特徴と用途

X線検査の場合、短い時間で撮影部位を画像にすることができます。

一般的な検査として多く行われていますが、体を一方向から画像にする検査方法のため、重なる臓器によりCTやMRIのような詳しい診断はできないこともあります。

X線検査とCT検査の違い

X線検査とCT検査はどちらもX線を使って検査を行いますが、X線検査の場合は一方向からX線を体にあてて2次元的な画像に映し出します。

対するCT検査は、体周りからX線を照射し、3次元的な画像に映し出すという違いがあります。

そのためCT検査であれば、がんの形や広がりなどを詳しく知ることができるといえます。

X線検査の被ばくの程度

X線検査など、放射線を使った検査で最も気になるのは被ばくの程度でしょう。

たとえば、1回の胸部X線検査の放射線量は0.06mSv(ミリシーベル)といわれています。

Sv(シーベル)とは、人が放射線に触れたときの健康に対する影響を評価する単位ですが、健康に影響するとされる放射線量は100mSv以上です。

そのためX線検査では放射線による被ばくに不安を感じることもあるでしょうが、医師の判断のもとであれば心配することはないといえます。

実際、日常生活でも放射線を受けることはあり、たとえば東京からニューヨークまで飛行機に乗れば0.11~0.16mSvの放射線を受けることになります。

ただし、妊娠中の方やその可能性がある方は、胎児に影響が及ばないように検査前にその旨を伝えることが必要です。

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