整形外科分野で使われる手術器具の種類とそれぞれの目的とは

治療用機器

整形外科分野では、手術のときに様々な器具が使用されます。

日本は高齢化が進んでいるため、整形外科手術も増加傾向にあるといえますが、整形外科手術用医療機器のニーズも高まっている状況です。

そこで、整形外科分野で使われる手術器具の種類と、それぞれの目的について簡単に解説していきます。

整形外科分野で用いられる手術器具の種類

整形外科分野で手術を行うときには、様々な種類の手術器具が用いられます。

その中でも使われることが多い手術器具は次のとおりです。

・鋭匙(先端がスプーン状になっている器具で、病巣掻破や骨組織除去などに使用する)

・骨ノミ(骨採取や切除に使用する)

・骨鉗子(先端は使用目的により異なり、手術で骨や組織を把持・牽引するときに使用する)

・開創器(直と曲があり部位によって使い分けることとなり、たとえば軟部組織を広げるために使用する)

・鈎(骨と軟部組織の間に差しこみ骨を起こすときに使用する)

・骨剪刀(脊椎後方手術の際に棘突起を切除するときに使用する)

・椎間拡張器(椎間を拡張・保持するときに使用する)

・起子(骨と軟部組織の間に入れ骨を起こす時に使用する)

・剥離子(骨膜を剥離するときに使用する)

・骨保持器・骨把持器(骨折の手術で骨を保持するときに使用する)

・骨片打込器(移植骨など挿入するときや圧迫骨折で飛び出た骨片を打ち込むときに使用する)

・ワイヤーカッター・ピンカッター(ワイヤーやピンを切るとき使用する)

・骨生検セット(経皮的に手術するためのセット)

・ワイヤー関連(内外固定やけん引装置の支持・骨及び軟部組織や靭帯を骨に固定するときに使用する)

・月状骨ドリルガイドセット(壊死した月状骨を骨髄血移植で治療するときに使用する)

・整形外科用ペンチ(整形外科用のペンチ)

・脊椎用プローベ(脊柱管拡大術で骨を割るときに使用する)

・原田式椎弓プローベ(環椎の裏側靭帯など組織を剥離しやすいアングルをつけた形状で、ナイロンテープなど誘導する穴がついている)

・ステップキャニュレーションシステム(スリーブと鈍棒を適宜組み合わせて使用する)

・パラレルプライヤー(中空構造であり、通常のペンチで把持できない長いキルシュナー鋼線など把持できる)

・小靭帯再建セット(小靭帯再建のときに移植靭帯の径を計測し同径で骨孔を作成することができ、移植靭帯設置部位の骨が小さいときに最小限の骨孔を作成し骨折などの合併症を最小限に抑える)

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