血圧計の種類と耐用年数とは?

生体現象測定記録・監視用機器

医療機関や介護施設、そして各家庭においてバイタル管理の必需品である血圧計。
血圧計にはいくつかの種類があります。


以前まで医療機関を中心に日常的に使用されていた「水銀血圧計」は現在、徐々にその姿を消すようになりました。
これは2013年に採択された「水銀に関する水俣条約」を受けて、2020年以降日本では水銀を使った機器の製造ならびに輸出入が原則として禁止となる背景を受けてのことです。
水銀血圧計の使用を禁止しているわけではありませんが、将来的には医療現場から水銀血圧計がなくなる日がやってくるでしょう。
現在使用している水銀血圧計に関しては取り扱いには十分気をつけておくと共に、銀血圧計を廃棄する場合には環境省が発表しているマニュアルを確認してから適切に廃棄を行う様にしましょう。
→こちらからマニュアルを確認できます。(pdf)
そして、日本高血圧学会では水銀血圧計に代わる血圧計として、「上腕式電子血圧計」の使用が推奨されています。
【参考資料はこちら(pdf)】
この上腕式電子血圧計とはどのような血圧計なのでしょうか?その他の血圧計と併せて紹介していきます。

○血圧計の種類
血圧計は以下の3種類に大きく分けられます。
・水銀血圧計
・アネロイド血圧計
・電子血圧計

●水銀血圧計
コロトコフ法(聴診器でコロトコフ音を聴取して測定する方法)で測定を行います。水銀を使用し、水銀を押し上げる力(mmHg)で表示されます。測定には技術が必要であること、水銀血圧計は据え置き式のタイプがほとんどであることから医療機関で使用されることがほとんどです。

●アネロイド血圧計
水銀血圧計と同様にコロトコフ法で測定を行います。
気圧によって血圧を表示します。(アネロイドとは、ギリシャ語で液体を使っていないという意味)測定には技術が必要です。
アネロイド血圧計は小型で持ち運びができるタイプも多いため、訪問看護や施設などの多くの人を測定する場合に適しています。

●電子血圧計
電子血圧計は基本的に針ではなくデジタル数字で値が表示されます。
電子血圧計には、コロトコフ法で測定する電子アネロイド血圧計と、オシロメトリック法(血管の振動を圧力センサーで感知して測定をする方法)で測定する自動電子血圧計があります。

○血圧計の法定耐用年数について
血圧計も長期間にわたって使用する医療機器です。
そのため、法定耐用年数に基づく減価償却の経理処理が必要となりますが、10万円未満のものは「消耗品」として計上することすることができます。
血圧計のほとんどは10万円以下で購入できるため減価償却の必要はありませんが、10万円を超える場合には地域の税務署に確認をしておきましょう。

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