血圧計の種類による特徴の違い ~計測方式や部位~

生体現象測定記録・監視用機器

医療の現場のみならず、家庭へも普及している医療機器に血圧計があります。血圧を計る事は、毎日の健康状態を知る上で有効です。そして、血圧計はその種類も豊富にあります。今回は、血圧計の種類毎に特徴の違いをお伝えします。

血圧計の仕組み

血圧計とは腕の動脈を通る血流を計測する事で、被験者の血圧を知ることが出来る医療機器です。血流を計測する為、一時的に血液の流れを止め少しずつ減圧する、というのが血圧計の基本的な仕組みとなっています。

血圧計の種類① ~計測方式による違い~

血圧計の計測方式は大きく分けて、電子血圧計とアネロイド式血圧計に分けられます。特徴を順番に解説します。

電子血圧計とは

電子血圧計は、病院などの医療機関や薬局、家庭などで現在最も幅広く普及している血圧計です。難しい操作やスキルを必要とせず、スイッチを入れると機械が自動で血圧を測定してくれます。誰にでも使いこなしやすい計測方式の血圧計と言うことが出来ます。

アネロイド式血圧計とは

アネロイド式血圧計は、主に医療従事者が往診時などに用いることの多い血圧計です。ポンプを収縮させることにより、被験者の腕の動脈に手動で圧力をかける仕組みで、血圧はアネロイド式と呼ばれるアナログ形式の血圧計に表示されます。そのため、操作に熟練し、血圧計を読み取る知識を必要とする方式の血圧計です。先述の電子血圧計と比べて、小型で携行性に優れると言う特徴があります。

血圧計の種類② ~計測部位による違い~

血圧計は計測方式による種類分け以外に、上腕部、手首など、計測部位による種類分けも出来ます。順番に解説します。

上腕式血圧計

現在、最も普及している型式の血圧計が上腕式血圧計 (アーム式血圧計) です。この上腕式血圧計には、設置された機械の中に腕を差し込んで血圧を計測する「アームインタイプ」と、カフと呼ばれる加圧部分を被験者の上腕部に巻き付けて計測する「カフタイプ」と呼ばれる物があります。

注意点としては、アームインタイプそしてカフタイプ共に、加圧部分が心臓と同じ高さである必要があるという事です。アームインタイプの血圧計は計測が簡単である反面、計測前に血圧計の設置されたテーブルや椅子の高さを調節する必要があります。一方、カフタイプであれば腕の高さを調節し、正しい姿勢を保持するだけで良いという特徴があります。

手首式血圧計

手首で計測する血圧計は、上腕式と比べた場合に小型且つ軽量である為、旅行先などで血圧を計測する必要がある際に便利です。装着方法は腕時計などを外して、手首に数値の表示面が内側を向く用に装着します。動力源は乾電池である事が多いです。

まとめ

今回は計測方式と計測部位の違い、2つの観点から血圧計の種類ごとの特徴の違いをお伝えしました。 腕で測るものと手首で測るタイプの血圧計は、精度としてはあまり違いが無いとされています。しかし、腕で測定する場合と比べ、手首で血圧を測る場合には心臓から離れている為、およそ±10mmHgの差がでることがあります。

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