電子血圧計でうまく測れない時の対処法

生体現象測定記録・監視用機器

電子血圧計によるオシロメトリック法での血圧・脈拍測定は簡易的に測定することができ、測定者の技術差がほとんどないため、医療施設や介護施設、各家庭での健康管理まで幅ひろく利用されています。
機器が半自動的に測定を行なってくれるメリットの反面、「血圧や脈拍が測れない」「エラーが表示される」「測定するたびに明らかに数値が異なる」といったトラブルに対しては自分で原因を特定しなければなりません。
特に医療施設や介護施設において急いで患者様のバイタル測定をしなければならない時に、血圧や脈拍を測定することができずに焦ってしまった経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
今回は電子血圧計でうまく測れない時の原因と対処法を紹介していきます。

○疾病や身体の状態が原因となるケース
以下の項目では疾病や身体の状態が原因で血圧・脈拍が測れない、エラーがでる原因となります。機器の設定や測定手順などを変えても解決しません。
電子血圧計による測定の対象外となるため、熟練の医療従事者におけるコロトコフ法での血圧測定が望ましいでしょう。

・脈が微弱な方(触診しても拍動を感じない)
・不整脈のある方
・何らかの循環障害のある方
・著しい低血圧もしくは高血圧の方
・測定中に安静肢位を保持できない方
・手首・上腕にて測定ができない方

○設定や測定手順が原因となるケース
血圧計の設定や測定手順が原因でうまく測れない原因は以下の通りです。

マンシェットが正しく巻かれていない
・マンシェットのマジックテープが劣化している
・機器の接続部などから空気が漏れている
・衣服がマンシェットに巻き込んでいる
・分厚い衣服の上から測定している

○血圧が高く測定されるケース
ある状況では血圧が高く測定されるケースがあります。

・気温が高い(発汗が多い)
・運動後
・コーヒーなど興奮作用のある食べ物、飲み物を摂取した
・緊張しているとき
・喫煙後
・上腕や手首が心臓の位置よりも低い
・測定中に腕や身体を動かした

○血圧が低く測定されるケース
ある状況では血圧が高く測定されるケースがあります。

・気温が低い(発汗が多い)
・入浴直後
・上腕や手首が心臓の位置よりも高い
・測定中に腕や身体を動かした
・深呼吸

血圧や脈拍測定は毎日同じ時刻、同じ条件で測定してモニタリングしていくことが重要です。普段に比べて異常値を示す場合には何度か測定を行うか、条件を変えて測定してみる、それでも改善しない場合には専門機関への受診をおすすめします。

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