ベットサイドモニター最近の話題。医療インフラの進化も

生体現象測定記録・監視用機器

ベッドサイドモニターは主に病院内の手術室・集中治療室・病室などで使用されています。患者様のバイタルサインをリアルタイムかつ継続的に測定・観察・通知することを目的として設置されます。
ベッドサイドモニターの主要メーカーはフィリップス、日本光電工業、GE横河メディカルシステム、フクダ電子、オムロンヘルスケアなどがあります。

○ベッドサイドモニターでできること
バイタルサインには心電図(ECG)、観血的血圧(NPI)、非観血的血圧(NIBP)、脈拍数(HR)、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)、呼吸数(RESP)、炭酸ガス濃度(ETCO2)、体温、心拍出量、心係数、注入液温度、血液温度、脳波(BIS)など機器によって様々です。測定を行うにはベッドサイドモニターに測定用のユニットを接続する必要があるため、患者様の状態に応じてどのバイタルを測定するのかを決めていきます。
(例えば、観血的血圧を測定するには動脈に直接穿刺してカテーテルを留置し、圧トランスデューサーを用いて圧波形を表示させます。)
ベッドサイドモニターとして重要なことは「アラーム」です。測定数値の異常を感知して周囲に知らせる大切な機能であるため、最近の機器は異常値の数値設定を簡単に設定出来る様になっています。

○無線化により進化した医療インフラ
かつては昭和40年頃から販売が開始されたベッドサイドモニターですが、現在は技術の進歩により小型化のタイプが主流となりました。従来は据え置き式がほとんどでしたが、小型化により持ち運びが容易となり、バッテリーで駆動するタイプもあります。
ベッドサイドモニターの革新的な進化は「無線化」です。個々のベッドサイドモニターからテレメータと呼ばれる送信機でデータとばしてナースステーションなどにある「セントラルモニター」から閲覧できます。
これにより患者様のモニターを個別に見る必要性がなくなり、セントラルモニターで急変の可能性がある患者様の情報を一元管理・情報共有をすることが可能になりました。このようなベッドサイドモニターを中心とした医療インフラを整備する病院は増加しています。
電子カルテと連携することで包括的に患者様の情報を把握できるようになり、より効率的に医療サービスを提供できるようになりました。
ベッドサイドモニターの情報はナースステーションにあるセントラルモニターからだけではなくスマホのような医療用の小型端末からも閲覧できるようにインフラ整備を行なっている病院もあります。これにより病院内のどこにいても手軽に情報共有を行うことができるのです。
このようにベッドサイドモニターの進化は、病院の情報システム全体の進化と言えるのです。

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