ファイバースコープに至るまでの歩みとその原理

生体現象測定記録・監視用機器

【はじめに】
みなさんは人間ドックなどで体に胃カメラを通したことはないですか。カメラを通す部位はいくつかありますが、人によってはとても辛い体験になるそうです。
しかし、その検査をすることで体内の異常に気付けます。ですから、その代わりとしとそういった経験をしていると思ってください。
この胃カメラのように体内を観察する道具を内視鏡と呼びますよね。そして、内視鏡に用いられるものにファイバースコープがあります。
今回はそのファイバースコープの原理について見ていきたいと思います。

【体の中を見るために】

ファイバースコープの原理について話す前に人類が人の体内を観察するためにどんな歴史を歩んだか簡単に振り返ってみましょう。
内視鏡のようなものが作られたのは古代ローマ時代まで遡ります。そして1800年代から本格的に作られるようになりました。内視鏡という名称が付いたのもこの頃です。それからなじみのある人も多い胃カメラが登場したのが1950年代になります。この頃はまだ胃の中の写真を撮影するだけに留まっていました。ですが、1960年代にグラスファイバーが開発され、素材が曲がっても光を伝える特性を内視鏡に応用し、リアルタイムで胃の中を見ることを可能にしました。その代わり写真を撮影することはできません。
さらに改良を進め、両方を可能にしたのがファイバースコープです。
1960年代中頃にファイバースコープ付きの胃カメラとして登場し、観察も撮影もできる器具として活躍しました。
その後さまざまな改良によってファイバースコープのみでの利用が可能となり、1970年代後半から主流となっていきました。
これがファイバースコープに至るまでの流れとなっています。また、ファイバースコープが使われるようになってからは、胃だけにとどまらず食道や気管支など観察できる分野が広がっていきました。

【何が画期的なのか?】

ファイバースコープが画期的なのはその原理にあります。
ファイバースコープはグラスファイバーを利用して作られています。ですから、その原理はグラスファイバーの特性である細さ、曲がりやすさ、そして曲がっていても光を伝達する点を活用したものになっています。
グラスファイバーはガラス繊維であり、一束は髪の毛よりも細くできています。そしてそのガラス繊維の中に光を通すようになっています。そのため体の中の奥深くまで観察することができますが、医師一人でしか観察できませんでした。
それから技術の進歩によりビデオスコープというかたちになり、画像をモニターに映し出すことで複数の医師や看護師で見られるようになりました。これにより見落としが少なくなり診断精度が大きく向上しました。
その進化は止まることがなく、2000年代初頭にはハイビジョン内視鏡が開発されました。高画質・高品質の画像が得られるようになり、体内のわずかな変化を捉えられるようになりました。
ファイバースコープをはじめとした内視鏡のシステムは患者の負担軽減や診断の効率化を求めていくことでより進化を遂げていくことでしょう。

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