心電図の電気軸を読み解く

診断用機器

心電図の電気軸を読み解くには、心臓を伝わる電気の刺激による方向を調べ、心室に伝わる電気的な刺激の方向を調べる必要があります。今回は、調べた電気軸から判明する内容について紹介しましょう。

電気軸の種類について

電気軸には、正常値とする範囲や左に傾いた左軸偏移、右側に傾いた右軸偏移があります。

軸偏位とは

心電図の電気軸には、電気的刺激の方向に偏りがあるのです。その偏りから「左軸偏位」や「右軸偏位」とされています。これは、「正常値とする範囲」に対しての左側に傾いた範囲や、「正常値とする範囲」に対しての右側に傾いた範囲による軸偏位を表しているのです。

軸偏位を読み解いて疾患を推測

軸偏位からの疾患推論を行う事ですが、推論としているように確定に至るわけではなく、あくまでも補助的な意味合いを持っているのです。確定診断は、実際の疾患に対する検査によって確定します。

左軸偏位による予測

左室肥大は、肥った方の場合は体系の影響から、お腹の脂肪によって押し上げられて横向きになる事になります。これは、左室肥大所見を表しています。逆の場合でも、痩せた方の場合にも、心臓から胸壁まで遠くなる為に記録部位での電位差が大きくなって、左室肥大所見を表す場合もあるのです。他には、左脚前肢ブロック・AVSD(房室中隔欠損症) などが予測できます。

右軸偏位による予測

心臓の電気軸は左下方向に向くのですが、真下や、あるいは右下に向かうときに右軸偏位になりますが、右心室の肥大があって興奮の遅れが見られます。高齢の場合には、右軸偏位から正常位になり、肥満になる場合には、左軸偏位となる傾向にあります。左脚後肢ブロックは、心電図でみられる伝導異常で、右心室よりも左心室の収縮が遅れる事です。

不定軸(極度軸偏位)

「不定軸」のように、心電図上で傾きが判定できない値は正常と考えられています。しかし、心室頻拍のように何かしらの原因により心室が、通常よりも早いペースで規則的な興奮をする状態の「頻拍性不整脈」が予測されます。

12誘導心電図から読み解く電気軸

簡略方式での電気軸の求め方には、「2つの誘導のQRS波」を見る事や、「QRS波が基線に対して上になる陽性か、下になる陰性か」を調べる事です。

Ⅰ誘導とⅡ誘導パターン

「Ⅰ誘導」と「Ⅱ誘導」と「電気軸」の関係
・「Ⅰ誘導」=陽性 、「Ⅱ誘導」=陽性ならば「電気軸」=正常です。
・「Ⅰ誘導」=陽性 、「Ⅱ誘導」=陰性ならば「電気軸」=左軸偏位です。
・「Ⅰ誘導」=陰性 、「Ⅱ誘導」=陽性ならば「電気軸」=右軸偏位です。
・「Ⅰ誘導」=陰性 、「Ⅱ誘導」=陰性ならば「電気軸」=不定軸(極度の軸偏移)です。

Ⅰ誘導とaVF誘導パターン

「Ⅰ誘導」と「aVF誘導」と「電気軸」の関係
・「Ⅰ誘導」=陽性、「aVF誘導」=陽性ならば「電気軸」=正常です。
・「Ⅰ誘導」=陽性、「aVF誘導」=陰性ならば「電気軸」=左軸偏位です。
・「Ⅰ誘導」=陰性、「aVF誘導」=陽性ならば「電気軸」=右軸偏位です。
・「Ⅰ誘導」=陰性、「aVF誘導」=陰性ならば「電気軸」=不定軸(極度の軸偏移)です。

まとめ

心電図の電気軸の重要性は低いとされていますが、基本を理解する事で心電図の扱いにおいて、より詳しく理解する事につながるのです。

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