オープン型MRI装置とは

診断用機器

皆さんが人間ドックを受けるとき、お世話になることがあるのがMRI検査ですね。放射線を使うことなく体の状態を把握することができるので、様々な検査にも役立っています。
今回は、オープン型の装置を中心に紹介します。

概要

MRI検査というのは「核磁気共鳴画像法」というのが正式名称で、放射線を伴うことは一切ない手法です。基本的にはトンネル型とオープン型と呼ばれる検測装置で行われ、前者はトンネル状の装置で、後者は傘のような装置でそれぞれスキャンを行います。

前者はトンネル上で行いますので、装置の特性である圧迫感のほか、撮影中に生じる騒音などが原因で抵抗を感じる方、特に高齢者や閉所恐怖症の方は検査を受けることに対しお断りしたいという声が高かったのは事実で、抵抗なく検査を受けるよう改良したのが後者「オープン型」でした。

オープン型

トンネル型の教訓を受け、圧迫感からの解放を目標に改良を加えているのがこのタイプで、実際に検査を受ける人からすれば「視界」が確保され、開放感を感じることができるという印象を受けたため、閉所恐怖症の方でも抵抗感なく受けることができるのが最大のメリットでした。

その他、検査時間についてもその短縮に成功したほか、磁場強度も抑えられたものの、高画質な検査映像を出すことに成功できたのも大きなポイントでもありました。では、検査の流れを追って紹介していきましょう。

注意点

オープン型に限らず、MRIに関する共通注意点について説明します。装置そのものが強力な磁場に囲まれた状態での検査を受ける関係上、その反応を受ける恐れがある金属系については持ち込めないからです。入室における最終確認と金属感知器による検査を行います。

その他、かつらやカラーコンタクトや湿布もだめで、女性の方についてはブラジャーやピアスなどのアクセサリー、ネイル(ジェルやスカイプなど)についても悪影響を及ぼすリスクが高いので、注意が必要です。

また、ペースメーカーや手術などで体内に埋め込まれたボルトがある場合、検査はできませんのでご注意ください。

検査開始

MRI室に入り、検査用の寝台で横たわってもらいます。その後は専用のコイルを持ってもらいます。検査するべき箇所を中心に位置調整を行った後、実際に検査開始です。オープン型は傘上のもので患者さんを覆う形で実施します。

まとめ

以上、オープン型のMRIについて紹介しましたが、それまでのトンネル型と違い閉所恐怖症の方でも安心して使うことができるという意味でも、身近な存在にさせてくれたといえるでしょう。

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