ファイバースコープの耐用年数で注意すべき事

診断用機器

医療用のファイバースコープは、人の命にも関係してくので、扱いや保全には最新の注意が必要になります。医療機器にも耐用年数が存在しますが、減価償却資産としての耐用年数なのか実際の医療現場での意見を参考にするべきなのか紹介しましょう。

医療用のファイバースコープ

ファイバースコープは、光ファイバーというガラス繊維の管を束にしたもので、光ファイバーの光の屈折の特徴を利用して、柔軟な角度や繊細な末端部分にまで利用する事が可能で、医療の分野だけでなく建築や工業関係にまで広く活用されています。

内視鏡として、胃カメラにかわる役割を担っているのです。最近では、ビデオカメラを取り付けたりして体内の画像が、ファイバースコープを活用する事で、時差なく生の映像を確認する事が可能になっているのです。ファイバースコープには、先端部分に4つの役割があります。2つは、体内を光で照らして見えやすくする事と、1つはレンズを備え付けて電気信号による画像の解析を行っており、残りの1つには、医療処置を行う鉗子などが装備されます。

耐用年数による違い

耐用年数には、実際に使用する年数と税務上で指定されている法定耐用年数があります。

1=法定耐用年数
使用する機器や設備、建築物に対して耐用年数が減価償却によって年数が定められています。これは、国税庁のホームページで耐用年数の一覧表を確認する事ができます。ファイバースコープの耐用年数は6年となっています。

2=実用年数は耐用期間
実際に使用する機器類は、その使用頻度や扱い方によっても異なってくるのは、法定年数との誤差が生じるからです。額面上で判断するよりは、実際に使ってみて、使用した感じや見た目の変化などで、その耐用年数が短くなってしまうのは仕方がない事なのです。より安全により正確に使用する事が医療用機器の優先すべき事項だからです。

耐用年数と交換時期の判断

薬事法には、実際に使用する為の「耐用期間」が存在します。こちらの方が、法定耐用年数よりも現実的な判断材料となってきます。使用する医療機器に対して、部品交換する事や修理を行う事を、予め想定して「耐用期間」が定められているのです。

ただし、これはあくまでも目安となる期間です。実際の現場では、使用している医者や管理している看護師の意見を優先する事で、安全な医療活動ができると言う事です。

日常点検と定期点検の必要性

ファイバースコープを、使用の有無に関わらず、毎日点検する事は、直ぐに使える状態に備えての事です。医療行為は、安全に安全を重ねる事が大事なのです。日頃からの点検を大事にしていれば、うっかりミスが起こる可能性を減らす効果があります。始業前には、見た目に異常がないか部品に損傷がないかなど、見た目や使用感で判断できます。電動の機器は、電気を入れた場合の確認も必要です。また、定期的な点検も専門家や、説明書に従った項目の安全性を確認する事が必要です。

まとめ

ファイバースコープだけでなく、医療機器の日頃の点検を行う事で、繊細な医療機器を長く安全に使用する事が可能なのです。法定耐用年数や「耐用期間」が絶対ではない事を心がける事が必要なのです。

ピックアップ記事

関連記事一覧