ファイバースコープの内視鏡が医療機器として多方面で活躍

診断用機器

ファイバースコープは、柔軟性のある光ファイバーを束にして、光を内視鏡の先端から反対端まで通すための素材による特徴があります。医療用のファイバースコープの内視鏡は、胃カメラの役割だけでなく、現在はいろいろな分野での活躍を行っていますので紹介して行きましょう。

医療用ファイバースコープの内視鏡とは

ファイバースコープの特徴を活かした検査用で内視鏡の仲間に分類されていますが、現在では治療の道具としても、鉗子や切除ができる取り付けが可能になっています。

ファイバースコープの先端にある4つの円には、体内を照らすためのライト部分が2つと、レンズになっていて電気信号で体内の様子を伝える部分が1つと、鉗子などの処置器具を出す場所となっている治療を行う部分が1つの仕組みが備わっています。

体の部位に合わせた医療用ファイバースコープによって、脳内用スコープや気管支用スコープがあり、耳鼻咽喉用スコープや胃腸の検査用にと大活躍です。

多機能な分野に使用されるファイバースコープの内視鏡

それぞれの分野ごとに紹介して行きましょう。

消化器用としての分類

1.上部消化管用の場合
食道や胃と十二指腸の検査など、上部消化管用のファイバースコープとしては、実際に最も多く使用されている分野になっています。特に最近は、十二指腸用に特化した専用スコープも開発されているので、使い勝手に応じた進化をとげています。

2.下部消化管用の場合
検査対象には、大腸や小腸などが含まれています。それぞれが小腸内視鏡や大腸内視鏡・直腸鏡などに分類されており、これらの検査方法は、肛門から挿入するものが一般的になっています。

また、口から挿入する場合として「カプセル型」を飲み込む方法での特殊な検査方法もあります。カプセル型内視鏡の場合は、使用が限定されており組織採取や止血とポリープ切除などの治療ができません。

3.膵臓や胆道用の場合
「内視鏡的逆行性胆膵管造影法」と呼ばれる方法が使用されます。方法としては、十二指腸までスコープを入れてから、先端部分にカテーテルの細い管によって、造影剤を注入してから膵管や胆管のレントゲン写真を撮る方法です。また、内視鏡を挿入して直接観察する方法もあります。

4.腹腔鏡の場合
麻酔をかけて腹部を小さく切開する方法で、内視鏡を挿入します。肝臓や膵臓などの臓器を直接観察する場合や、手術の手段としても腹腔鏡が多く用いられるようになっています。開腹手術に比べて患者さんの負担を軽くする事に役立ちます。

耳鼻咽喉用の分類

消化器以外の器官を観察できる内視鏡として開発される事によって、耳鼻咽喉用で専用ファイバースコープの内視鏡があります。

1.鼻咽腔ファイバースコープ
鼻出血の出血部位の確認や鼻たけの確認、鼻粘膜の肥厚や腫れなどの観察や上咽頭腫瘍の確認や経過観察などを行います。局所麻酔により、硬性ファイバーで鼻の中を観察・除去が可能です。

2.喉頭ファイバースコープ
気管の入り口につながる喉頭では、咽頭と気管の間の観察や処置に使用します。たとえば魚の骨が喉に引っかかった場合の対象法として位置を確認しながら取り除く事ができます。声帯ポリープなどの場合や喉の通りが悪い場合には、舌根部や下咽頭の脹れや腫瘍の確認に使用されます。

3.気管支ファイバースコープ
視野内に作られている目印のマークの方向がUPとDOWNという上下方向にしか動かす事ができないので、動く方向に合わせて回転を行います。肺手術時の特殊チューブの位置決めと気管支ブロッカーなどの操作などがあり、喀痰吸引や無気肺の解除などを、麻酔科医が実施する事です。

まとめ

ファイバースコープの内視鏡が医療機器として多方面で活躍している事を分類ごとに分けて紹介してきました。他にも泌尿器科や産科や婦人科および脳内用にも開発が行われており、益々の発展と活躍の範囲を広げて行く事でしょう。それぞれの役割をしっかりと果たす活躍が今後も期待されます。

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