CT装置の検出器の役割と装置の関係性

診断用機器

CT装置とは、X線を利用した画像診断装置の事であり、コンピューター断層撮影法を省略した呼び名がCTです。その仕組みについては、X線管球が身体の周りを回転する事で、そのX線を検出器によって受け取る事によって、身体を通過した信号を画像に変換して診断の材料となります。

検出器の役割

身体を通過したX線量の差をデータとしてコンピューターで処理する事で、画像に変換する仕組みになっています。検出器の役割は、X線管球から放射されるX線を受け止める事です。身体を通過したX線を収集して身体の内部を画像化します。

FPDは平面X線検出器の事(Flat Panel Detectors)で、X線管と共に画像診断装置の分野で高速化を図る医療機器になくてはならない情報端末装置です。平面X線検出器は、被写体を通してX線像を画像に必要な情報として電気信号に変換する役割です。

X線管は、いろいろな分野に活躍し、CT装置や循環器診断、マンモグラフィや歯科診断に適用されており、用途に応じたX線を発生させる装置です。

FPDの画像特性とは以下の4つの要素である。

撮影条件を考慮する事で画質の向上を図る事が重要になります。
1.解像特性(MTF)
2.ノイズ特性(NPS)
3.X線量子検出効率(DQE)
4.FPD装置間比較

FPDの画像特性のまとめ

1.CRより画質が向上する事がわかります。
2.シンチレータの違いや同一の場合においても画質が異なっています。
3.ノイズ特性や量子検出効率に優れている撮影線量は、CRと同等のノイズ特性が検知された場合には、撮影線量の低減の必要を認める。

CT装置の種類と検出器の関係

病院によっては、CT装置の種類を変えて診断内容に応じて検査を行っています。

1.Discovery CT 750HD(64列:デュアルエナジーCT)
一般的なCT装置であり、最も被爆が少ない特徴を持っており、高分解能な画像を得る事ができて、検査方法も多種多様に対応できます。2つのX線管球とA-system、B-systemと呼ばれる2つの収集系を持ち、64列の検出器が装備されておりマルチスライスも可能になったCT装置です。

2.SOMATOM Definition Flash(128列:デュアルソースCT)
128列の検出器を持つ管球が2台配置されており、約60cmの広範囲に要する時間は2秒です。その為、全身を高速に撮像する事が可能になっており、高齢の患者さんや息止めの難しい小さいお子さんに効果的です。

3.Aquilion One(320列:エリア・ディテクタCT)
320列の数の検出器を搭載する事で、最大16センチメートルの範囲に対する回転は、1回で完了する事になります。そこで該当するのが、頭部血管や不整脈のある心臓CTに対して有効となります。

4.SOMATOM Definition Flash (256列:デュアルソースCT)
2対のX線管球と検出器による同時データ収集が可能になり時間の短縮を可能にします。心臓など動きのある臓器に撮影を行うのが効果的です。秒間460mmという高速撮影が特徴であり、低被爆の撮影に優れています。

まとめ

X線管と検出器の関係は深く、マルチスライスCTが主流になる以前は、回転して得られるのは1断面に対して1スライスであり、角度を変えなければ撮影の箇所を診断する事ができませんでしたが、今後も医療機器の発展により被爆の軽減や画像性能の向上が期待されます。

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