X線CT装置の値段と中古事情

診断用機器

日本は世界有数のCT保有国で、病院だけではなくクリニックにCTがあるほどです。そのため閉院した病院から中古医療機器が流れる事も多い現状に加え、薬機法の改正により中古の品質も上がって安定してきました。今回は中古医療機器事情について触れたいと思います。

日本は世界有数のCT保有国

日本は世界有数のCT保有国で、100万人あたり107.1台、病院だけではなくクリニックですらCTを導入している所があります。CTの総数で比較して見ても、日本は13,636台で1位、2位はアメリカで13,065台になっています。(※2014年時点の保有台数に基づくデータ)

海外では国立病院や軍病院にしか導入していない国もあります。医療機器の中でもCTは高額な機器になり、機器だけで平均1000万~2000万します。ちなみにMRIは2000万~8000万程です。

中古の医療機器事情

2005年の改正薬事法(※2014年に薬機法へと改正)により、中古の医療機器における需要が一気に拡大しました。中古医療機器販売業者に対する改正が行われたためで、中古販売業者は装置のメーカーに通達する義務ができました。

メーカーは中古販売業者から通知を受けると商品の点検と修理を行う事が定められています。これが中古品の品質を保証する事になり、安定した品質の製品が市場に出回るようになりました。

状態の良いの中古品は手に入りやすくなりましたが、CTの最新モデルには高解像度で鮮明な画像、かつ新しい技術が積極的に盛り込まれていますので、質の高い医療をお考えであれば最新型や新品の廉価版を検討することをお勧めします。

薬機法の改正で中古の品質が向上

中古医療機器のメリットはやはり新品よりも安価という点です。薬機法改正によって中古医療機器の品質が安定するようになり、最近は中古医療機器も活用され始めています。開業時など一度に大量の中古医療機器購入で活用している所もあります。

中古医療機器を購入する時のポイント

医療機器に中古を使う場合、中古の医療機器は新品と違って情報も少なく導入に抵抗を感じている方も多いと思います。中古医療機器を導入するにあたって押さえておきたいポイントを紹介します。

法令に遵守しているかの確認

中古医療機器の導入にあたっては業者選びが大切です。中古業者が法令を守って、メーカーがちゃんとチェックした商品を購入する必要があります。そのため、中古業者が法令をきちんと守っているか確認する事が大切です。

必ず確認したいのは「中古医療機器流通の承諾書」を持っているかどうかです。これは中古品として流通させて良いかを認める書類で、メーカーが点検、修理を行った事の証明書になります。

中古の長所、新品の長所

いくら安いと言っても製品寿命が短いと、ほどなく劣化してしまうリスクが高まります。逆に長く使える医療機器などは、結果的にコストパフォーマンスや安全性につながるため検討する価値はあります。

CTの場合、日進月歩で使いやすく解像度も大きく向上しています。医療的判断に直結しますので中古の性能と価格のバランス、新品の性能を見て慎重に検討する必要があります。

まとめ

中古販売業者が法令をきちんと守っているかの確認は押さえておきたい所です。命に関わるCTは値段も高くメンテナンスなど保守も大事になってきます。メーカーの新品はサポートも重厚ですし、メリットデメリットを慎重に検討すべきでしょう。

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