ファイバースコープの構造と歴史

診断用機器

患者の負担を減らすために、手術や検査で使われる「ファイバースコープ」。今回は開発の歴史を振り返ります。そして現在の構造になったことで、何ができるようになったのかをご紹介いたします。

精巧なファイバースコープの構造

現在はファイバースコープという名称はあまり使われなくなり、「内視鏡 (硬性鏡) 」などと呼ばれています。ファイバースコープ(内視鏡)の基本的構造は以下の通りです。

〇接眼レンズ
患者の内臓や病巣を観察するためのレンズ。

〇アングルノブ(操作部)
上下と左右用で分かれており、湾曲部を曲げカメラのアングルを変えることができます。

〇送気送水ノズル(先端部)・送気送水ボタン(操作部)
レンズについた血や体液を水で洗い流し、空気を送り水気を飛ばします。ボタンは操作部に、ノズルはファイバースコープの先端部についています。

〇吸引口(先端)・吸引用ボタン(操作部)
上記の体液や水・空気を吸引して、出すためのポンプ機能です。ボタンは操作部についており、吸引口はファイバースコープの先端についています。

〇送気口・接続部
送気するために必要な空気を、ボンベから補給するための管と接続部分です。

〇鉗子口(操作部)・鉗子口(ファイバースコープ先端)
患部の組織の治療や処置を行う道具を挿通し、先端から出すための穴です。この穴から患部組織を取る鉗子や注射針などの色々な道具を使用することが可能です。

〇シリコン部分(ファイバー部)
対物レンズから接眼レンズに映像を送るための「光学ガラス繊維」が、均等に配置されています。患部に入れやすく細くなった管です。

〇湾曲部・対物レンズ
患部の異常がないか見るためのレンズで、湾曲部はアングルノブによって上下左右と自由に操作が出来ます。

可能となる患者の負担軽減

現在のファイバースコープは極細に改良され、検査で使われるものは患者の嘔吐感や不快感が軽減されました。

また画質の良さも兼ね備え、メスで大きく患者の体を傷つけずに手術することができます。複数の場所からファイバースコープを入れ、同時に操作し患部の治療にあたります。従来の手術より患者の回復も数段速く、日帰りでの手術も可能になりました。

今後も画質の良さは向上し続け、発展していくことでしょう。最後にファイバースコープの開発歴史もみてみましょう。

ファイバースコープ誕生の歴史

ファイバースコープは光の反射を利用した装置です。以前のものは現在の構造より大きく不便で、不明瞭な映像で医療に使えるような物ではありませんでした。ですが、この開発がファイバースコープやレーザーの基盤となります。

光学ガラスと製品化

1960年に初めてファイバースコープは製品化されました。当時のファイバースコープは、チューブ内にシリコンを満たし、柔らかい光学ガラスの束を埋め込むという構造でした。その映像は鮮明でしたが、やはり繊維配列が不規則なものでした。

光工学と医学は共に切磋琢磨し、現在のファイバースコープ(内視鏡)ができあがりました。その努力は素晴らしいものです。

まとめ

ファイバースコープの歴史やファイバースコープ(内視鏡)の構造について、興味を持っていただけたでしょうか? 今後もファイバースコープは発展を続け、より患者の負担を減らす医療器具として活躍していくことでしょう。

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