パニックにならないMRIの検査方法について

診断用機器

MRI検査をする際は、被験者は安静の保持が必要不可欠です。狭いドーム型の機械の中に入る為、閉所恐怖症の方はパニックを起こし易く強い不安感を覚える事でしょう。今回は閉所恐怖症の方への対処策について見ていきましょう。

MRI検査にかかる時間について

医療の現場では、脳の病気を早期発見するためにMRI検査を行っています。MRI検査は脳血管疾患の危険を発症前に特定する方法として有効です。しかしMRIの検査を受けるには、大人1人が入れる程度の狭い空間に入る必要があり、またトンネル状の形態は閉塞間を与えてしまいます。

さらに撮影中は、装置内で特有の大きな音が鳴り響くため不安感や圧迫感で、めまいや動悸、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えなどといった発作、つまりパニックになってしまったり、検査に耐え切れなくなったりするケースも多くあります。

そこで気になるのは、MRIの検査時間は実際どれくらいかかるものなのかという事です。結論から申し上げますと、検査する身体の部位によって異なりますが検査時間は40分~60分程です。

検査台に寝て安静にしている間、造影剤を静脈注射し経口造影剤を服用する場合もあります。検査中は数回、息を20秒ほど止める必要があるためパニックを起こしている状態ではとても検査は行えません。

オープン型のMRI検査方法

閉所恐怖症でパニックを起こしやすい方のために造られたのが、オープン型MRIです。オープン型のMRIの利点は、上下・左右に空間がとられていて開放的である事です。さらに従来の悩みであった装置特有の大きな機械音も静かな設計になっています。安心して検査に望むことができるでしょう。

さらに開放的になったことにより、光が届きやすく明るい環境で検査を行えることも安心できます。検査時に一緒に付き添いも可能になったことで、苦痛を最小限に抑えながら検査を受けることが可能になりました。

MRI検査を受ける際の注意と対策について

パニックを起こしやすい方がMRI検査を受ける際には、事前に病院スタッフが把握しておくことが望ましいです。その理由としては、閉所恐怖症の方に配慮したオープン型のMRIを使用し、耳栓を装着することが出来ます。特有の大きな機械音が聞こえづらい様に耳栓をすることも、有効な対策として行える病院も多いからです。

なかには視界による恐怖を取り除くために、アイマスクを装着する病院もあります。被験者の特性を事前に把握しておくことで、発作が起きないようにゆっくりとした速さで脳のチェックを行ったりするなど対策をする事が出来ます。

マルチスライス撮影法

一般的にMRIはCTよりも撮影に時間がかかるものです。先述したように平均40分~60分の時間がかかります。しかし、撮影時間を短縮する方法も存在します。それが「マルチスライス撮影法」と呼ばれる手法です。

マルチスライス撮影法とは、一度に何枚かの断面図を撮影できるとても効率的な方法です。これならパニックを起こしやすい方にも配慮した検査を行えることでしょう。

まとめ

今回はMRI検査におけるパニックにならない方法について見ていきました。パニックを起こしやすい閉所恐怖症の方には、オープン型MRIの診断用機器の活用やマルチスライス撮影法で撮影時間を短縮する方法が効果的です。

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