ホルター心電図~24時間装着できる心電図の紹介~

診断用機器

【はじめに】
来院して記録をとる心電図は装着しても5分程で取り外されることになりますが、24時間装着したまま記録を取ることのできる「ホルター心電図」というものもあります。
ホルター心電図の特徴は病院にいないときの心電図の情報も得ることができる点にあります。
今回このホルター心電図について紹介していきたいと思います。

【検査対象】

病院での限られた時間でのみ記録が取られる通常の心電図と違いホルター心電図は常に装着しておく必要があります。

以下ホルター心電図での検査対象となる事例について紹介します。

・睡眠時無呼吸症候群について調べるとき
・失神などの症状について調べるとき
・薬の効果を調べるとき
・深夜から明け方に具合が悪くなる時
・ペースメーカー機能を調べるとき
・不整脈の種類について調べるとき
・狭心性発作が一過性に出るとき

【検査上の注意点】

検査の際には小型の機械を病院で装着して帰宅します。
この機械が外れることはよほど力を入れない限りありませんが、精密機械なので衝撃や水には弱くなっています。ですので装着中の入浴・シャワー・海水浴・釣りなどは原則禁止です。
さらに電気カーペット・電気毛布、携帯電話以外の電磁波を出す機器の使用も禁止です。

【どういったことが分かるのか?】

ホルター心電図での検査によって分かることは大まかに以下の3つです。

・脈の乱れ
・胸の痛みの原因
・一日に動く回数

脈の乱れについては心房性期外収縮や心室性期外収縮、心房細動、房室ブロックなどの不整脈の種類について知ることができます。
また、胸の痛みの原因としては冠動脈の流れの悪さを検査したり、労作性狭心症や不安定狭心症などの波形を読み取ったりします。
さらに一日に動く回数を検査することで徐脈や頻脈の有無確認、ペースメーカー装着が可能かの判断ができるようになります。

【検査結果】

検査結果にはデータの解析に時間がかかるため1週間ほどの期間を要しますが、激しい胸の痛みなどがある場合には2~3日程で診断を下すケースもあります。

【まとめ】

いかがでしたか?24時間装着しなければいけないホルター心電図では膨大なデータを取ることができますが、注意点もいくつかあり行動の制限がかかることになります。
また心電図とともに血圧のデータを24時間体制で取ることが可能なホルター心電図もあります。より精密な記録を取りたい方は利用してみるのもよいかもしれません。
最後になりましたが、必要な情報を補完し医療現場などで役立ててください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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