ファイバースコープ検査とは?

診断用機器

【はじめに】
ファイバースコープ(内視鏡)検査はその字の通り、体の中を見る検査です。
ファイバースコープを使うことにより、手術で体を切り開かなくても臓器の状態を観察することができ、異常箇所や病気を見つけることができます。
今回は、ファイバースコープ(内視鏡)検査がどういうものなのか、何を検査するのかなどを説明したいと思います。

【ファイバースコープ(内視鏡)とは?】

行う検査の対象によっても違いますが、直径3mm~1cmの管でできていてそれを体内に入れることによって観察します。

【ファイバースコープ(内視鏡)で行う検査】

◎鼻喉頭ファイバースコピー
鼻腔をスプレーで麻酔し、直径3mmのファイバースコープを入れ喉頭を検査します。
鼻やのどを観察し、腫瘍などがないか、また呼吸をしてもらったり唾液を飲み込んでもらったりして正常に動くかどうかを見ます。この検査をするとき疑われる病気は副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎などです。

◎中耳ファイバースコピー
耳の中を検査します。外耳道深部や鼓膜、中耳腔を見ます。この検査をするとき疑われる病気は中耳炎、耳硬化症などです。

◎気管支鏡検査
のどをスプレーで麻酔し、肺・気管支など呼吸器の病気が考えられる場合、直系4~6mmのファイバースコープ(気管支鏡)で気管支の中を観察します。この検査をするとき疑われる病気は肺がん、肺炎、肺水腫などです。

◎胃内視鏡検査
のどをスプレーで麻酔し、直径8~11mmのファイバースコープをのどに入れ、食道・胃・十二指腸を検査します。この検査をするとき疑われる病気は胃炎、胃かいよう、胃がん、胃ポリープ、食道炎、食道がん、十二指腸かいよう、大腸ポリープ、大腸がん、かいよう性大腸炎などです。

◎大腸ファイバースコープ検査
腸を下剤服用し空にして、ファイバースコープ(内視鏡)を肛門から入れて、大腸の中の色や炎症・ポリープ・潰瘍・憩室などの異常がないか検査します。
この検査をするとき疑われる病気は大腸ポリープ、大腸がん(直腸がんや結腸がん)、かいよう性大腸炎、クローン病などです。

【まとめ】

直径1cm以下の細いファイバースコープが開発されるまでは体の中を見ることがなかなかできず、症状が出たり重症化してからしか対応ができませんでした。
ファイバースコープ、胃カメラというと体の中に管を入れるということで苦しいことがないかと思ったり、恐怖感・緊張感などが先に立ってしまったりする方も多いと思いますが、麻酔をして検査中の違和感を防いだり、もっと細く検査できるよう開発が進んでいます。
初期のがんの発見や予防にも大きく役立ち、ファイバースコープが開発される前と比べれば様々な病気が早期発見でき、確実に治るようになりました。
人間ドックでファイバースコープ(内視鏡)検査があるところもありますので、ぜひ年に一度は検診を受けましょう。

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