産婦人科の手術台、ほかの手術台と違いはある?

診断用機器

【はじめに】
女性は産婦人科で手術を受けることがあります。
まず女性特有の病気であれば、産婦人科で手術を受ける可能性がありますし、また不妊治療の一環や帝王切開による出産の場合などもそうです。
今回はそのとき使うであろう産婦人科の手術台について説明したいと思います。

【産婦人科の手術台とは】

一般的な外科手術の手術台と産婦人科の手術台の大きな違いは、分娩兼手術台があることでしょう。つまり帝王切開による出産が必要となった場合です。また出産時や出産後に母体や赤ちゃんに異変があり、手術が必要になったときにも使います。

手術室、手術台というとちょっと怖いイメージがありますが、産婦人科の手術台は女性が訪れることからパステルカラーのグリーンやピンクなどの優しい色合いのデザインになっていることも多いです。これには手術を受ける女性の患者さん、赤ちゃんを産むお母さんにリラックスしてもらう効果があります。
また手術的措置が必要になっても女性の患者さんに安心感を与えるために、医師や看護師に女性を多く使う工夫をしている産婦人科も多くあります。

【産婦人科での病気、手術とは】

以下のような症状のとき、手術を行います。
・帝王切開
自然分娩のときの産道ではなく、子宮の壁を切開して胎児を娩出させます。
・子宮内膜症
普通は子宮の内側に内膜がありますが、子宮外に内膜ができてしまう病気です。
・卵巣のう腫
卵巣に腫瘍ができる病気です。
・子宮筋腫
子宮の筋肉に腫瘍ができる病気です。
・子宮外妊娠
子宮ではないところで妊娠がおこるもので、多くは卵管で見られます。子宮以外の場所ではいずれ流産することになり、残念ながら着床した胚(赤ちゃんの卵)は取り除くことになります。

これらの症状に対して2種類の手術法があります。
・開腹手術
腹部を切開して病巣を取り除きます。また、帝王切開による出産を行います。
・腹腔鏡手術
超小型カメラがついた内視鏡を使います。
この手術法だと、5~10mmほどの穴を数か所開けて内視鏡で体内を見ながら手術するので、入院期間や回復までの時間が短くすみます。

どの方法で手術するかはその症状によって異なります。比較的軽い子宮内膜症や子宮筋腫などの場合、最近では腹腔鏡手術の登場により日帰り手術も可能となりました。

【まとめ】

最近では晩婚化のため女性が以前より高齢で出産をすることが多くなっており、さらには不妊治療をしに産婦人科へ行く人も増えています。
また、女性特有の病気、特に子宮がんの早期発見にも産婦人科へ行くことは効果的です。女性特有の病気はそれが不妊の原因となることがあります。自覚症状がなかったり、現在子どもがほしいとは特に思っていなくても定期的に産婦人科の検診を受けることが大切です。

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