医療機器の届出とは?薬事申請の一般的な流れを簡単に紹介

医療機器や医薬品などの販売では、厚生労働大臣へ届出または承認を得るか、都道府県知事からの許可・認定などが必要です。
厚生労働省へ申請し、製造・販売するための承認を受ける申請業務が薬事申請であり、新しい製品を送り出すために重要な手続といえます。
日本は高齢化が進み、ヘルスケア事業へ新規参入する企業も増えつつあるため、医療機器や医薬品販売などの事業を開始するのなら、薬事申請の手続の流れを知っておくと安心です。
そこで、医療機器の届出ついて、薬事申請の一般的な流れを簡単に紹介します。
薬事申請の流れ
薬事申請は、一般的に申請や承認まで、以下の流れで手続を行います。
Step①申請書の提出
Step②信頼性調査
Step③審査専門員との面談
Step④製品製造所の調査
Step⑤厚生労働大臣の承認
それぞれ説明します。
Step①申請書の提出
薬事申請は、まず、厚生労働省に医療機器・医薬品の承認と申請を求めるための申請書の作成が必要です。
申請書には、以下の項目に関する記載により、製品の安全性や有効性を具体的に示していきます。
・製品が必要である理由
・開発までの経緯
・臨床試験や非臨床試験の詳細
・品質管理の方法
Step②信頼性調査
申請した内容どおり、製品が科学的・倫理的に信頼できるかの確認が必要であるため、「申請資料の信頼性の基準」に従った資料内容か、精査・調査が行われます。
そのため、薬事申請担当の作成資料は、製品の信頼性をしっかりと伝えられる内容にまとめることが必要です。
Step③審査専門員との面談
申請手続において、外部専門家や認証機関との面談・審査が実施される場合もあります。
いろいろな立場から協議・検討し、信頼性の調査のもとで評価が行われます。
審査内容は、対象となる製品が医薬製品・医療機器・化粧品等のいずれかによって異なります。
Step④製品製造所の調査
製品製造所の、製造供給能力や品質管理能力を見極めるための調査が行われます。
安定して製品が製造・供給されるための調査であり、適宜、外部専門家との協議を踏まえつつ問題点がまとめられます。
Step⑤厚生労働大臣の承認
厳正な審査を通じて、厚生労働大臣と審議会に認められれば承認されます。
申請から承認までは半年程度かかるため、余裕を持った手続が必要です。
不備があれば再審査となるため、さらに時間がかかるため、書類不備をなくすことが申請の時間やコスト軽減につながると認識しておきましょう。