ベットサイドモニターでわかること。正常値も紹介

生体現象測定記録・監視用機器

生体情報モニターのひとつである「ベッドサイドモニター」は集中治療室(ICU)や新生児・乳幼児集中治療室(NICU)などでは欠かすことのできない医療機器です。
ベッドサイドモニターに表示される生体情報は以下の通りです。


●心電図(ECG)
●血圧【非観血的】(NIBP)
●脈拍数(HR)
●経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)
●呼吸数(RESP)
必要があれば観血的血圧(NPI)、炭酸ガス濃度(ETCO2)なども測定する場合があります。

●心電図(ECG)
心臓の電気的な活動の様子をリアルタイムでグラフ表示します。
健康診断などで使用する一般的な心電図は「標準12誘導心電図」と呼ばれ、手足にひとつずつ4個の電極(四肢誘導)、胸部に6個の電極(胸部誘導)を装着して12の方向に電気の流れを測定します。虚血性の変化には有効ですが、装着する電極数が多く、患者が安静にしていることが必要であるため観察に用いるのは不向きといえます。
モニターで用いられる心電図は3点誘導心電図といい、胸部3個の電極装着で測定が可能です。不整脈が出現した際にもアラームで通知することが可能であるためリアルタイムでの観察に適しています。ほとんどのモニターでは画面の一番上に心電図の波形と心拍数が表示されています。

●血圧(NIBP)【非観血】・脈拍(HR)
血圧と脈拍は心臓や身体の情報を得るための基本的かつ重要な指標です。モニターでは数値で表示されます。
血圧の正常値は120/60mmHg前後、140/90mmHg以上が高血圧、収縮期血圧が100を下回ると低血圧とされています。
脈拍の正常値は60~100回/分、100回/分以上は頻脈、60回/分未満は除脈とされています。

●経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)
全身の酸素と結合しているヘモグロビン(酸化ヘモグロビン)の割合を示したものを酸素飽和度(SaO2)といいますが、赤外線を利用して経皮的に測定した値を経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)といいます。
SpO2の正常値は98~99%。90%を以下では呼吸不全、75%以下では心虚血変性、50%を下回ると意識障害が現れる危険があります。

●呼吸数(RESP)
胸部に貼った心電図電極に電流を流して電気抵抗の変化を検出して呼吸の状態を表示します。呼吸数の正常値は年齢によって異なりますが成人では12~18回/分、新生児と高齢者は呼吸数が多くなります。

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