日本網膜硝子体学会(JRVS)とは?網膜硝子体手術をわかりやすく解説

日本網膜硝子体学会(JRVS)とは、網膜と硝子体に関する臨床・基礎的な研究の発展と、知識普及を図る活動を行う団体です。
学術の発展に貢献することを目的とした活動を続けており、網膜硝子体疾患の診断・治療や、手術に関する研究成果と情報を共有しつつ、会員同士で交流を深める場の提供なども行います。
そこで、日本網膜硝子体学会(JRVS)について、網膜硝子体手術をわかりやすく解説します。
日本網膜硝子体学会(JRVS)とは
日本網膜硝子体学会(JRVS)とは、網膜や硝子体に関する臨床的・基礎的研究の発展と、これらに関連した知識の普及により、学術発展に寄与することを目的に活動する組織です。
元々は1963年に網膜剥離研究班として発足した団体であり、長い歴史と伝統を築いてきた組織といえます。
硝子体とは
硝子体とは、眼球の内部を満たす無色透明のゼリー状の物質であり、水晶体の後ろの眼球内部の大半を占める組織です。
役割としては、眼球の形を保つことと、入ってくる光を屈折させることといえます。
水・コラーゲン・ヒアルロン酸で構成されている組織で、網膜や水晶体と接しています。
目の病気が起こった場合、疾患の進行に大きく関係することが究明されてきました。
網膜硝子体手術とは
硝子体は目の中で重要な役割を果たす部位ですが、加齢や疾患で状態が変わり、網膜の病気を引き起こす原因になる場合もあります。
視力に異常を感じる場合は、すみやかに眼科を受診することが大切です。
その硝子体を対象とした手術では、混濁した硝子体や増えた網膜硝子体の組織、貯留した血液や病原菌を取り除き、疾患の進行の場や網膜への牽引を除去することから網膜下病変に関する手術まで行います。
そして、網膜硝子体手術は、眼球内部(硝子体)の組織を除去し、網膜の病気を治療するための手術です。
眼科治療の中で最も高度な手術治療であり、眼の奥の網膜の病気や、硝子体が濁る・出血する病気を対象とします。
網膜硝子体手術は、硝子体や病的な組織を取り除くことにより、病気の原因を除去することを目的に行います。
適応疾患は、以下のとおりです。
・網膜剥離
・糖尿病網膜症
・黄斑円孔
・黄斑前膜
・ぶどう膜炎
・網膜静脈分枝閉塞症
・硝子体出血
・硝子体混濁
など
手術直後は、一時的に見えにくいと感じる方が多く、白内障手術よりも視力回復まで日数がかかります。
疾患によるものの、視力回復まで6~12か月かかる場合もあると認識しておきましょう。