血液検査で採取した血液を入れる試験管「採血管」の種類

診断用機器

病気を早期発見するための検査の1つが「血液検査」ですが、採取した血液を入れる試験管のような容器を「採血管」といいます。

採血のときには、複数の試験管のような容器に血液を入れていることに疑問を感じる方もいるでしょう。

そこで、採決された血液を入れる「採血管」の種類や、それぞれの違いなどを説明していきます。

採血管とは

「採血管」とは、血液検査で採取した血液を保管するための容器です。

注射針から血液を入れる試験管ともいえ、採血管を使って血液の止血機能を調べる凝固検査赤血球などや血球数検査や血液の止血機能を調べる凝固検査などを行い、健康状態を調べる検査を複数行うことができます。

採血管は50種類前後ありますが、何を検査するかによってどの採血管を使用するかは異なります。

多くは複数の検査を同時に行うため、一度の血液検査で複数の採血管を使用することになりますが、判別できるように異なる蓋の色で区分けしています。

採血管の中に薬品(紙媒体または液体)などをすでに入れているものもありますが、こちらも検査する項目によって異なります。

採血管の種類

採血管の種類はとても多いですが、大きくわけると次の2つです。

・プレーン管
・抗凝固剤入り管

これは検査によって血液の状態を分けることが必要であるからであり、何を調べるかによってサラサラの血液状態と凝固状態に使い分けることが必要だからです。

血液は通常であれば30分程度で固まってしまうため、サラサラ状態を保つために抗凝固剤が使用されます。

反対に凝固状態であることが必要な場合には凝固促進剤を使用すれば、15分程度で固まります。

複数の検査を行うには、抗凝固剤を使用する採血管とそうでない採血管、それぞれに採取した血液を入れることが必要です。

複数の採血管を使用した採血の留意点

注射針で採取した血液には組織液が混ざっていることが多いですが、組織液は凝固の原因となりえます。

これは検査結果に影響することになるため、凝固の作用を理解した上でどの採血管に血液を入れればよいか順番には注意が必要です。

たとえば最初に血液を入れる採血管は凝固しても問題のないもの、2本目は凝固検査用とする採血管、3本目からは凝固すると検査に支障の出る採血管とする流れです。

凝固検査のみ行うときには2本採血して2本目の採血管で検査するといったことが望ましいでしょう。

また、抗凝固剤にも種類が複数あるため、検査内容により使い分けることが必要です。

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