医療現場で使われている代表的なCT検査装置一覧

診断用機器

被験者の身体を傷付けることなく、身体の断面図を画像データとして取得する事の出来るCT検査装置は、今や医療の現場になくてはならない診断用機器と言えます。今回は、現在、医療の現場で活躍している主なCT検査装置を一覧にして解説します。

CT検査装置の基本的な原理と構造

メーカーや機種が異なっても、医療用CT検査装置の基本的な構造は一緒です。ここで簡単にその原理と構造をおさらいしましょう。

CT検査装置とは、X線照射時の透過率の違いを利用して被験者の身体の内部を画像データ化する装置です。身体を構成する血管、骨、臓器などはそれぞれX線の透過率が異なる為、身体を傷付けることなく体内の様子を知ることが出来ます。

医療用CT検査装置はガントリと呼ばれる、寝台上の人が潜り抜けられるサイズのチューブ型中空形状をしている部分と、操作コンソールパネルが対になっているタイプが一般的です。被験者は寝台に仰向けになり、チューブの中空部分に入ります。そしてCT検査装置の内部でX線照射装置と検出器が高速で被験者の周りを回転する事で、様々な角度から被験者の身体内部について画像データ化して観察する事が出来るのです。

ガントリ内部には、装置を冷却する為の冷却室や、熱交換器、排熱ファンなどが備わっています。

医療現場で使われている代表的なCT検査装置

ここからは、医療現場で使われている代表的なCT装置をいくつか紹介します。

Philips CT 6000 iCT

メーカー:株式会社フィリップス・ジャパン
特徴
・低線量撮影の実現と高画質な心血管イメージング。
・高度な画像診断とワークフローを維持。

PET・CT装置 Biograph Horizon

メーカー:シーメンスヘルスケア株式会社
特徴
・Biograph mCTの新型機。
・高速での画像再構成。
・腫瘍だけでなく心臓や頭部の画像描出を実現。
・定量性と高い再現性。
・病変部の早期発見が可能。
・低被ばく量とショートガントリによって、被験者の負担を軽減。
・小接地面積。
・アイドリング時間の調整機構によりランニングコストを低減。

Aquilion ONE / PRISM Edition(320列ADCT)

メーカー:キヤノンメディカルシステムズ株式会社
特徴
・Deep Learning TechnologyとArea Detector CT(ADCT)技術の採用した事による、臨床現場での確度の高いソリューションの提供。
・豊富な臨床情報。
・コスト削減と被験者の負担軽減。

Revolution Frontier

メーカー:GEヘルスケア・ジャパン株式会社
特徴
・NVIDIA製プラットフォーム搭載。
・GSI画像の活用で診断をサポート。
・造影剤の量を減らした場合でも高画質を維持。
・高密度サンプリングによる、全身の高分解能画像を提供可能。
・金属インプラントが及ぼすアーチファクトの低減。

まとめ

今回は、医療用CT検査装置の原理と構造、そして現在、医療現場で使われている代表的なCT検査装置をご紹介しました。様々な角度から身体内部に関する画像データ化して観察する事が出来るCT検査は、なくてはならない診断用機器といえるでしょう。

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