汎用輸液ポンプとは?シリンジポンプとの違いや使用における注意点を解説

治療用機器

汎用輸液ポンプとは、医薬品や溶液を正確・一定の速度で静脈内へ投与する装置です。

化学療法・中心静脈栄養・輸液など、24時間に渡り均等投与したいときや、指示のあった速度での投与が必要なときに使用します。

輸液ポンプには汎用と専用がありますが、主な違いは輸液セットの種類やチューブの特性などが挙げられます。

そこで、汎用輸液ポンプについて、シリンジポンプとの違いや使用における注意点を解説します。

 

輸液ポンプとは

輸液ポンプとは、一定速度で輸液や薬剤を投与する医療機器です。

高齢者や小児の他、正確に投与量を管理しなければならないケースや、心不全の患者に使用されます。

輸液ポンプを使用する目的は、正確に点滴や輸液を投与することであり、生命維持や症状改善に貢献することです。

 

輸液ポンプとシリンジポンプの違い

輸液ポンプは、24時間投与など、一定量の点滴を連続して保持できることが大きな特徴です。

そのため、維持輸液の投与や化学療法の流量管理など、微量ではないものの一定量の輸液の滴下が必要な場合に使います。

対するシリンジポンプは、時間当たりの輸液量が微量であるため、厳重な管理が必要な場合に使用します。

 

輸液ポンプ使用における注意点

たとえば、テルフュージョン縦型輸液ポンプを使う場合、20滴の滴下数で輸液セットするのなら1〜600ml/hとなり、60滴なら1〜300mlとなります。

積算量表示と予定流量表示は最大で9999mlであるため、多めの輸液投与に適しています。

入院中に24時間投与する維持液や術後の輸液などに適しているといえるでしょう。

化学療法など微量ではないものの、ある程度は流量が必要であり、投与量を管理しなければならない点滴でも使います。

 

シリンジポンプ使用における注意点

シリンジポンプは、微量で厳密に管理することが求められる薬液投与に適しています。

手術室や集中治療室で半減期の短い薬剤の精密持続注入に用いるポンプです。

時間流量は、0.1〜300mlまでで設定が可能であり、適応シリンジは10〜50mlとされています。

シリンジが適応で0.1ml/hから設定可能とされているため、使用に適しているのは微量の点滴といえます。

例を挙げると、血圧降下剤や鎮静剤などの継続投与が必要なケースにおいて、時間あたりの投与量は微量であり、厳密な管理が求められるケースなどです。

がん性疼痛や術後疼痛などの緩和で用います。

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