梗塞とは?脳梗塞や心筋梗塞を防ぐために大切なことをわかりやすく解説
梗塞とは、血液が流れなくなった場所の細胞が死滅してしまうことであり、発生した場所により脳梗塞や心筋梗塞という疾患となります。
脳や心筋の細胞は再生力がないため、梗塞が発生すればその部分の機能は失われ、回復することはありません。
細胞の壊死により、麻痺が残ることや最悪の場合、生命危機に及ぶなど避けなければならない状態といえます。
そこで、脳梗塞や心筋梗塞について、防ぐために大切なことをわかりやすく解説していきます。
脳梗塞とは
脳梗塞とは、脳の動脈が閉塞してしまい、脳血管が細くなったり詰まったりすることで、脳細胞が壊死する病気です。
血管の詰まりで血流が途絶えれば、酸素やエネルギーの供給が止まり、脳細胞は壊死してしまいます。
脳卒中の患者で多く見られる疾患が脳梗塞であり、壊死した脳細胞は二度と戻りません。
大変恐ろしい疾患ともいえる脳梗塞ですが、種類としては以下の3つが挙げられます。
・ラクナ梗塞(太い血管から枝分かれする細い血管が詰まる)
・アテローム血栓性脳梗塞(首や脳の血管の動脈硬化が進行して血管が詰まる)
・心原性脳塞栓症(心臓の血栓が血液に運ばれて脳の血管を詰まらせる)
心筋梗塞とは
心筋梗塞は、心臓に酸素と栄養分を運ぶ冠動脈(冠状動脈)が詰まり、血流が途絶えて心筋が壊死する疾患です。
心筋は心臓を動かす筋肉ですが、動くためには3本の冠動脈で酸素と栄養を得ることが必要となります。
壊死した心筋は再生せず、心臓からの血液を全身へ送り出すことができなくなるため、早急に治療しなければ生命危機に陥るといえます。
なお、3本の冠動脈の1本が詰まった場合は1枝病変、2本詰まった場合は2枝病変、3本詰まった場合は3枝病変といい、詰まった本数が多いほど重篤です。
脳梗塞や心筋梗塞を防ぐ方法
脳梗塞や心筋梗塞を防ぐためには、生活改善が欠かせません。
高血圧・糖尿病などを改善することや、喫煙・運動不足・多量飲酒などは避けることが必要です。
医師・薬剤師・栄養士などの指導の下で、規則正しい生活・禁煙・減塩・減量に努めることが、脳梗塞や心筋梗塞を防ぐことにつながります。
なお、再発を予防する薬として、抗血栓薬が使用されます。
加齢も原因の1つとされていますが、年齢を重ねることは避けられません。
しかし喫煙や肥満は、生活習慣の見直しや自己管理で解決できる問題です。
食事療法や運動療法で改善することや、かかりつけ医に相談して適切な薬の管理でコントロールするなど、しっかりと取り組むことが必要といえます。