血圧を測るときに使う聴診法とは?

診断用機器

病院へ行くと血圧の病気を持っていなくても血圧を測るという方は多いのではないでしょうか。健康診断の際も身長・体重を測ったりレントゲン・採血などの他に血圧測定がついてきますね。
それは血圧を測ることで、患者さんの今の健康状態を測ることができるからです。
今回はその中でも聴診法について説明したいと思います。

【聴診法の測定方法】

血圧計には聴診器・腕に巻くカフ・カフに空気を送るためのゴム球とチューブがついています。測定の時はほとんどの場合、患者さんを座らせます。

カフを上腕(ひじから指までの腕)に巻き測定する場所が心臓の高さになるようにして患者さんの姿勢を固定させます。それから空気を送り、いったん動脈の血液の流れを止め、それから次第に空気を抜いていって聞こえてくる音から収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)を測ります。

なぜこの方法で血圧が測れるのかというと、動脈のしくみを利用しているからです。
動脈は弾性がありゴムホースのようになっており、外側から圧迫すると血液の流れは止まり、圧迫の力を徐々に弱めていくと血液の流れは再開します。
このしくみを利用し、血液の流れの音の違いから血圧を数値化することができるのです。
その際に聞こえる音をコロトコフ音といい、聴診法を別名コロトコフ法といいます。

【測定時の注意点】

・走ってきた直後など激しい動きの後では正しい血圧が測れないので5分以上安静にしてから測定します。
・部屋は20度ほどの適温にする。暑すぎても寒すぎても正確な数値が測れません。
・なるべくリラックスした状態で測定しましょう。緊張すると普段より、血圧があがることがあり得るからです。
・騒音や振動のない場所で測ります。

【聴診法以外の測定方法の種類】

・触診法
聴診法でうまく測定できなかったり血圧が低下している時にする方法です。また血圧を測るためではありませんが採血の前に触診で血管を探したりします。
聴診法と違い、聴診器は使わず指のみで測ります。しかし最低血圧の数値を測ることはなかなか難しく、聴診法よりやや低い数値になります。
・脳波法
自動血圧計で脳波から血圧を測定します。

【まとめ】

聴診法は医療の知識がある医師や看護師などでないとできません。
現在は聴診をしなくても血圧を測ることができる血圧計があり、一般の人でも自宅で血圧を測ることができますが、自宅療養や介護などで自宅で血圧を測ってもらう方法として今も聴診法は長く使われています。

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