高度管理医療機器に該当する血圧計とは

生体現象測定記録・監視用機器

血圧計は、測定方法の違いにより幾つかの種類に分けられます。その中には果たして、安全性に関して高リスクに分類される高度管理医療機器と見做されるものも存在するのでしょうか。医療機器のクラス分類や血圧の仕組みなど基本的部分を踏まえつつ見ていきましょう。

医療機器のクラス分類

あらゆる医療機器は、使用時のミスなどにより人体に及ぼし得る危険度について、段階的に4つのクラスに区分けされています。

最もリスクが低い部類はクラスⅠに該当し、一般医療機器に分類されます。主なものとしては、救急絆創膏・水銀体温計・医療用ピンセットなどが挙げられます。

次の段階のクラスⅡは、管理医療機器に該当します。これに属するのは、何らかの不具合が発生した際、人体に悪影響を及ぼすリスクが比較的低いと見做される医療機器です。一般的に多用されるタイプの血圧計すなわち手動血圧計や電子血圧計はこのクラスに属します。

人体への影響に関し高リスクに相当するクラスⅢと、極めてリスクが高いクラスⅣ。それらが高度管理医療機器に該当します。結論から言えば、この分類に属する血圧計としては、観血血圧測定に用いられるタイプが挙げられます。

それはどういったものなのか、確認していきたいと思います。

血圧計の基礎的概要

血流を促すために、心臓が血液および血管内壁を押す圧力。それが血圧です。心臓を構成する筋肉質が緊張と弛緩を繰り返すことにより、心臓は収縮と拡張を周期的に行います。その運動が心臓の鼓動であり、これによって心臓がポンプのような働きをなし、全身に血液を循環させるわけです。

生命維持には不可欠な血圧。しかし適正な強さを超えてしまうと血管に過剰な負荷が加わり、血液循環に悪影響を及ぼすこととなります。血圧の状態を把握するために行われるのが血圧測定です。それによって、心臓が収縮し血液を強く押している時の血圧である最高血圧と、心臓が拡張し血流が余波で流れている時の血圧である最低血圧を知ることができます。
最高血圧140mmHg未満・最低血圧90mmHg未満が正常値とされています。

血圧測定に用いる血圧計は、検査方法によって観血式と非観血式の2種類に大別されます。
そのうち、一般的なバイタルチェックなどの際に多用されるタイプは非観血式であり、これに属するのが手動血圧計および電子血圧計といった部類です。

このタイプでは主に、上腕部にカフなどを巻き付けて圧迫した後、徐々に圧迫を緩めることによって測定がなされます。緩める際、手動血圧計では動脈から発せられるコロトコフ音の変化、電子血圧計では心拍に伴って血管に生じる振動である脈波、それぞれ異なる観測視点から最高・最低血圧が求められます。

これら非観血式血圧計は、人体の外部から間接的に血圧測定を行う手段と言えるでしょう。対して観血式血圧計では、血管内で直接的に血圧を調べる方式が取られることとなります。

観血血圧測定

血管内にセンサー類を挿入することにより、動脈に生じる血圧を測定する方法。それが観血血圧測定です。主に合成樹脂製の細長い管・カテーテルを血管内に刺し込み、これによって血圧の状態を経過観察的に把握することが可能となります。

これにより、血圧の状態について非観血式以上に詳細な情報を得ることができます。しかしその反面、血管内にカテーテルを挿入するという手法が人体に対して高いリスクを伴うとも言えるでしょう。そのため、観血式血圧計としての機能を持つ機器に関しては、高度管理医療機器として扱われることとなるわけです。

まとめ

以上のように、高度管理医療機器のカテゴリに含まれる血圧計には観血式血圧計が挙げられることについて、医療機器のクラス分類や血圧に関する基礎的部分を振り返りつつ確認してまいりました。

同じ種類の医療機器であっても、使用方法や特徴その他の要素によってクラス分類が異なります。取り扱う機器についてどのようなリスクが内在しているのか、充分認識しておくことが重要と言えるでしょう。

ピックアップ記事

関連記事一覧