手術台の寸法ちゃんと分かりますか?

治療用機器

はじめに

外科に限らず眼科などでも手術台は使用されていますよね。
ですから、普段から多くの医療従事者が手術台を目にしていると思います。
ただ、あまりにも見慣れているもののため正確な寸法とまでは言わないまでも、そのサイズ感が把握できていない方も少なからずいるのではないでしょうか?
知らなかったとしても何の問題もないと思いますが、知っていても損はないはずです。
ですから、ここで少し手術台の寸法に関する話にお付き合いをお願いできますか。

手術台の主な寸法

一口に手術台といっても様々な医療機器メーカーから販売されており、全てが同じ寸法でできているというわけではありません。
ですが、手術台ということ自体は変わらないので寸法は近いものになってきます。
製品として販売されている手術台のテーブルトップの主な寸法は、幅が約500ミリ、全長が約1930~2100ミリ前後となっています。
また、電動手術台の多くが基本仕様として縦回転できるようになっています。分かりやすくいうのなら、手術台が上下に傾くイメージです。
傾く角度は20~25度となっている製品が多いようですが、これも寸法と同じくメーカーによって若干異なります。

施される工夫

寸法などの基本仕様がメーカーごとに似通ってくるのは当然といえば当然です。
「手術をするための台を作る」という目的は同じなのですから。
そうなると手術台に施される工夫も似たようなものとなってきます。

例えば、2関節の開閉構造となっている手術台です。
この構造は、手術台の一端が人の両足のように二股に分かれています。これによって術者がアプローチ領域を広く確保できるようになります。
その他にも、手術台の背板と腰板を着脱可能にし、豊富なアタッチメントと組み合わせられるようにした拡張性の高い製品もあります。

手術をする側も楽に

最近では手術を受ける患者側が楽になる医療機器だけではなく、手術をする側の肉体的な負担が軽くなる製品も開発されています。
それは、ニットーという会社が開発した「アルケリス」という製品です。
この製品は充電いらずのパワードスーツとなっており、足に装着します。
そして装着したまま足を曲げると中腰の状態になります。その状態をアルケリスが支えてくれるので、立ったままイスに腰掛けているような感じになります。
ですから、長時間に及ぶ手術の際にこの製品を装着していれば足にかかる負担が軽減されるのです。

まとめ

手術台をはじめとする医療機器は患者さんの負担を減らすために様々な工夫がなされ、進化を遂げてきました。
そして、今ではそれが手術を施す側にも及んできている時代です。
ですから、定期的に医療機器に関する情報を入手することが、自身の置かれている医療現場の環境改善につながる一歩になるのかもしれません。

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