手術台のシェアについて

治療用機器

手術室で患者が手術を受ける際に、横たわる台の事を手術台と言います。この手術台は、台の高さと傾斜を調整する部分と、患者が横たわったり座ったりする部分で構成されています。今回は、手術台のシェア(市場占有率)について見て行きましょう。

手術台はどこが作っているのか?

医療の現場で用いられる出術台の業界において、日本企業では、オリンパス、東芝、テルモなどが多くのシェアを占めていますが、手術台に関してはミズホが世界でトップクラスのシェアになっています。米国ではジョンソンエンドジョンソン、エレクトリック、ゼネラルなどが有名です。

手術台の機能について

手術台の多くは、電動で傾斜角や高さを変える事が出来ます。電動手術台では、電動モーターを備えており、手術台の動きはリモコン操作で電動アクチュエータを介して行われます。電動アクチュエータは別名「電動シリンダー」とも呼ばれていて、リニアガイド、ボールねじ、パルスモーター、サーボモーターで構成された駆動装置で、医療分野以外では組立用途や搬送でも使われています。

油圧式手術台では、油圧駆使システムを使用していて、ペダルで操作が可能です。異なる動作モードを組み合わせる事ができる手術台もあり、例えば油圧アクチュエータで調整可能なヘッドレストと電動アクチュエータで調整可能な台を組み合わせる事が出来ます。

手術台の種類について

現代の医療現場で用いられる手術台は、外科医が快適に作業できるように傾斜と各台の高さは調整が出来るように作られています。その他に、複数の付属品を追加する事も可能です。行われる手術の種類で手術台の種類も選ばれます。

〇万能手術台は、消化器などの一般的な手術そして小手術で使用されます。汎用性がありプラスチック、膀胱、心血管などの手術等に対応できます。

〇専用手術台は、専門的な手術に使用されています。付属品などにより種類が異なります。いくつか専用手術台をご紹介いたします。

●眼科用手術台は、特殊なヘッドレストを備えています。
●整形外科手術台は、牽引装置と脚サポートを併用でき、取扱や操作が簡単で楽に患者を動かすことが可能です。
●産婦人科手術台は、Goepelタイプの足の支え付きがあり、手術台を起こしたり寝かしたりが可能です。

外来手術の際には、固定された手術台よりも移動可能な手術台を使用することが多くなっています。

手術台の市場規模

世界の手術台市場をご存知でしょうか。特殊手術台の部門と一般手術台とを合わせた世界シェアでは、Skytron、 STERIS、Getingeがシェアの大半を占めています。

手術台の市場は長年にわたり用途が広がっており、手術室機器市場と比較すると緩やかなペースですが、確実に拡大して行っています。また、人口の平均年齢の変化に伴い、手術の種類も変化していることから今後、手術台の市場のさらなる成長が予想され、手術台の市場規模は、2027年には15億8000万米ドルに達するとも予測されています。

市場は通常の手術台と特殊な手術台に別ける事が出来ます。特殊手術台は、脳神経外科用、脊椎用、整形外科用、画像誘導用に分類されます。通常の手術台は特殊手術台と比較すると安価なため、市場全体の中で最大の割合を占めています。

まとめ

手術台は新しい技術もどんどん開発されていますが、実際に手術台に横たわり患者さんと医師に対してどのような手術台が最適かという研究も、医療関係者の間では研究されています。技術的な改善を取り入れて、新たな経済的メリットを供給する新しい手術台が、今後もこの市場の成長の主な原動力となっていくことでしょう。

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