脳波計の使用と感染対策

生体現象測定記録・監視用機器

医療の現場で用いられる医療用機器は無くてはならない物ですが、適切な使用を心掛けないと、新型感染症に限らず様々な感染リスクをはらんでいます。今回は医療用機器の中でも、脳波計を使った検査時の感染対策についてお伝えします。

COVID-19(新型コロナ感染症)対策

COVID-19(新型コロナ感染症)対策として注意しなくてはならないのは、以下の点です。

・換気の悪い密閉空間
・多数の患者、医療スタッフが集まる密集
・間近で発声や会話をする密接

など、いわゆる3密が挙げられます。

それ以外にも
・人と人との距離を確保する事
・マスクを常時着用する事
・手洗い手指消毒を徹底する事
・対面して会話をする時間を短縮する事

などが求められています。

脳波室の環境は換気の悪い密閉空間に該当すると思われます。そのため、各医療機関で対策が必要です。また、患者へ電極着脱をする際には、比較的長い時間至近距離で対面する為、間近で発声や会話をする密接に該当すると思われます。各医療機関は次の事に留意する必要があります。

【常時手袋を着用する】
患者と検査者の安全を確保するために、患者へ電極を装着する際には検査者は常時、手袋を着用して行う必要があると思われます。手袋の着用は新型感染症以外にも発作時の咳、流涎(りゅうぜん)による感染症の感染防御に有効です。

【過呼吸にさせる負荷を与えない】
過呼吸により、咳嗽(がいそう)を誘発すると、感染の危険性が高まります。

【マスクを常時着用する】
患者及び検査者は常時マスクを着用し、飛沫感染を防いでください。また、マスクは正しく着用し、吸う息も吐く息もマスクの端から漏れない様にすることが重要です。

【フェイスシールドを使用する際は毎回よく消毒する】
患者の飛沫が目などに入らない様にするために、検査者がフェイスシールドを着用して検査に臨む場合は、毎回使用後によく消毒する必要があります。

【体温を計測する】
患者も検査者も毎日自らの体温を計測した上で検査に臨んでください。

【小まめに消毒する】
手が触れた場所や唾液が掛かった可能性のある場所は、小まめに消毒する必要があります。

【手袋や作業衣は使いまわさない】
検査時に使用する手袋は使い捨てとし、作業衣は使い捨て又は都度洗濯しましょう。

【感染者と接触した可能性がある人は検査室に入らない】
感染した恐れのある人、または感染者と接触した恐れのある人は検査室に立ち入らないことが望ましいです。

まとめ

今回挙げた注意事項はいずれも飛沫感染、接触感染のリスクを減らす為に必要な事です。リスクはどうやってもゼロにすることはできませんが、可能な限り小さくなるように努力しましょう。脳波計の検査時に限らず、日頃から常に心がけましょう。

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