ピルとは?目的や飲むタイミング・服用できる人とできない人を紹介
ピルとは経口避妊薬のことです。
女性の卵巣で生成される卵胞ホルモンと黄体ホルモンを主成分とした薬で、主に女性ホルモンの作用により妊娠を防ぐことを目的として使用されます。
妊娠を防ぐ以外にも、安全に生理をコントロールすることや、症状を軽減することができます。
そこで、ピルとはどのような薬なのか、目的や飲むタイミング・服用できる人とできない人を紹介します。
ピルとは
「ピル」とは、1960年代にアメリカで経口避妊薬として開発された薬です。
世界で1億人以上の女性が内服している薬ですが、国によって使用状況は差があります。
たとえばオランダでは、14~16歳に無料配布されており、アメリカでは1200万人、イギリスでは生殖年齢の3分の1の女性が内服しているといわれています。
日本でも使用は増えているものの、それほど多いとはいえません。
ピルは女性の卵巣でつくられる卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つを主成分とする薬であり、内服すればホルモンバランスを調整して妊娠したと脳に認識を与えるため、避妊につながります。
ピル服用の目的
ピル服用の目的は、脳に妊娠したと認識させることです。
それにより排卵が起こらず、避妊できます。
ただし効果は服用している期間のみであるため、服用をやめれば服用前の状態へ戻ります。
生理予定日をコントロールすることや、症状を軽減することもできるため、避妊効果以外にも以下の効果が期待できます。
・月経不順の改善
・月経血量減少
・月経前緊張症の軽減
女性が毎月悩まされることの多い月経における特有の症状を緩和することにも役立つといえるでしょう。
ピルを服用できる人
ピルを服用できる人は、思春期から閉経近くまでの女性です。
ただし医師によって、40歳以上は服用を中止するように説明されることもあるため、医師の指導に従いましょう。
ピルを服用できない人
ピルを服用できない人は、以下に該当する方です。
・35歳以上の1日15本以上の喫煙者
・前兆を伴う片頭痛のある方
・中等度以上の高血圧の方
・静脈血栓症・肺塞栓症・冠動脈疾患・既往歴のある方
・コントロールできない糖尿病の方
・乳がんの方
・重篤な肝障害・肝臓がん・肝腫瘍(良性・悪性)の方
ピル服用のタイミング
避妊目的のピル服用のタイミングは、月経開始1日目が望ましいといえます。
ただし月経周期5日までに服用を開始すれば、追加の避妊法は不要とされています。