血圧計の各部の名前と測定部位

生体現象測定記録・監視用機器

血圧計は、医療機関に備えられている医療機器の中で特に使用頻度が高いものと言えるでしょう。血圧を知ることは診察前の重要なステップです。その需要は医療機関に限らず、近年では家庭用の血圧計も普及してきました。今回は血圧計各部の名前と測定部位別に血圧計の種類をご紹介します。

血圧計の各部の名前

血圧計各部の名前を血圧計タイプごとに解説します。

水銀血圧計についての注意喚起

血圧計各部の名前について解説する前に、一つ注意喚起があります。これまで長い間、広く使われてきた水銀血圧計ですが、2021年1月1日より、製造・輸出入が禁止されています。また、廃棄する際には廃棄物法に従った処分が求められる為取り扱いには注意しましょう。

アネロイド型血圧計

広く一般的に使われているアネロイド型血圧計は、従来の水銀を使用する血圧計と異なり、落下などで血圧計を破損した場合にも水銀が飛び散る危険が無く、安全に使用することが出来ます。アネロイド型血圧計は、測定箇所に巻き付けるカフ、空気をカフに送る送気球、血圧を表示するケージ等からなっています。

アームイン式血圧計

医療機関で現在、最も活躍している血圧計がアームイン式血圧計です。筒状の装置の中に腕を差し入れてスイッチを押すと測定が自動的に始まります。測定結果はレシートの様なプリンタ用紙に印字され出てきます。誰でも簡単に使うことが出来るのが最大の特徴です。
主に下記のような部位で構成されています。

◯本体
表示部と腕を差し込む部分が一体化した装置です。

◯アームレスト
腕をしっかりと保持する為の部品です。

◯専用ACアダプターと電源ケーブル
装置に電力を供給します。

◯プリンタ用紙
測定結果をプリントします。

アームイン式血圧計の大きな特徴は、医療に関する知識を持たない人でも簡単に一人で操作できるという点です。一方、値段は高価で、設置するのにスペースを必要とするので家庭用にはあまり普及していません。

測定部位で選ぶ

血圧を測定する部位は、一般的に手首と上腕部のどちらかです。血圧計もこの二つのタイプに分かれます。手首式・上腕式共に、カフ(腕帯)と呼ばれる帯状の部品を巻き付けますが、それ以外に上記で説明した腕を差し入れる筒状の装置を備えたアームインタイプも存在します。

手首式血圧計

手首式血圧計は、上腕式血圧計と比べて小型軽量である為、旅行先などにも携行して毎日の健康管理に役立てることが出来ます。手首式血圧計はカフと表示部が一体化しているのが特徴で、腕時計を嵌める様に手首に巻き付けて使います(表示部は腕の内側に向けます)。通常、乾電池で動作するのが一般的です。また、測定時は手首を心臓の高さに持ち上げる必要があります。

上腕式血圧計(カフ式)

カフ式の上腕式血圧計は、家庭用として最も広く普及している血圧計です。上腕部に巻き付けるカフと測定結果を表示する表示部が別れていて見やすいという特徴があります。また、心臓に近い上腕部で測定する為、手首式血圧計に比べてより正しい値を測定できると言われています。

まとめ

今回は血圧計の各部の名称と測定する部位別に血圧計の種類をご紹介しました。血圧計各種の特徴を理解し、用途に合った血圧計を選ぶ際、お役に立てれば幸いです。

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