ファイバースコープ(胃カメラ)を支えているのは、全反射の原理

診断用機器

昔は、直接体内の中を詳しく見ることができませんでした。ファイバースコープ(胃カメラ)の登場により、これまで見ることのできなかった体内の部位を映像として可視化することができました。では、どのような原理で、体内の中を可視化することが出来たのでしょうか?

ファイバースコープの大本の原料ってなに?

石英ガラスを素材としているガラス繊維には、短繊維と長繊維(グラスファイバー)に分けることができます。短繊維はふんわりとした状態で、短い繊維が練りあわされたものです。後者は、しなった状態で、素材として化学繊維(ポリエスチルなど)を利用しています。特徴として、強度が強い・熱や電気の影響を受けません。そのため、ファイバースコープは後者を使っています。

グラスファイバーと繊維素材の関係?

ガラス繊維で出来ているグラスファイバーの構造は、石英ガラスを引き延ばしてものです。

~光ファイバーとガラス繊維(グラスファイバー)との関係?~
石英ガラスが使われる以前の光ファイバーでつかっていたガラス繊維では、画像情報を遠くまで届けることができませんでした。ですが、不純物が少ない透明度の高いガラスにすることで、より遠くに情報を伝達することができます。

光ファイバーの構造ってなに?

ファイバースコープは、光ファイバーを利用しています。そもそも、光ファイバーとは、
なんでしょうか?光ファイバーは、光導波路の一部です。工学製品に分類することができます。

主に、工学通信の伝送路として利用されています。曲がる度合いが高いコア(石英ガラス)と呼ばれる中心部と曲がる度合いが低いクラッド(石英ガラス)で低い層で覆われ、同心円状になっています。光は、コア(石英ガラス)の中に閉じ込められて伝わっています。

全反射とは?

人体の中に管を通すとき、入り組んだ中に管を通さなければなりません。そうなると、直進しかしない光はどうすれば良いのでしょうか?それが、全反射という方法をもちいることによって、説明することができます。

そもそも、全反射とは何なのでしょうか?胃カメラの管をイメージしてほしいのですが、管の外から入ってきた光が、ある一定の角度を持って管の中を侵入してきます。外側と管の境界面で折れ曲がります。折れ曲がった光は、管の壁にぶつかって、逆方向にぶつかります。光は波打つように跳ね返りを繰り返します。仮に、管が折れ曲がった状態でも光は最後まで途切れることなく続きます。これが、グラスファイバーの中で光を通す仕組みです。

まとめ

ファイバースコープはたくさんの光ファイバーを束にしています。石英ガラスを引き延ばしたガラス繊維(グラスファイバー)で構成されています。その素材を利用することで、全反射を可能にしています。外部から光が入ってくることで、胃カメラ内で全反射を起こすことにより対象となる臓器を映し出します。現在では、内視鏡やカプセル型(内視鏡)使った検査もあります。

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