美容外科とは?目的や整形外科と形成外科との違いを簡単に紹介

美容外科とは、身体の形や状態を改善し、外見の美しさを追求する医療分野です。
ケガや病気を治すよりも、手術やレーザー治療などで魅力や若々しさをアップさせることを目標としています。
そこで、美容外科について、目的や整形外科と形成外科との違いを簡単に紹介します。
美容外科とは
美容外科とは、形成外科の一分野であり、主に美容整形を担当します。
身体の機能的な異常や欠陥の治療を行うのではなく、外観の悩みを改善するなど、美しさを追求して理想の容姿に近づけることを目的とした治療を行います。
なお、美容整形は俗称であり、美容外科が正式名称です。
美容外科の目的
美容外科の目的は、容姿を整えることです。
たとえば、以下の手術が対象となります。
・眼瞼の手術(二重まぶたなど)
・隆鼻術(鼻を高くする手術)
・フェイスリフト(顔面の首にたるみをとる)
・脂肪吸引(腹部や臀部の余分な脂肪を取る)
・乳房の形を整える手術
・レーザーであざを消す手術
・コラーゲン・ヒアルロン酸などの注入
など
整形外科や形成外科との違い
美容外科・整形外科・形成外科は、いずれも手術で対応することは共通していますが、診療目的や適応部位が異なります。
まず、美容外科は外観を美しく、理想に近づけるために身体の表面の形状を変える診療科です。
次に形成外科は、身体の表面の異常を改善させます。
そのため、美容外科と形成外科は目的に違いがあるものの、用いる技術は共通しています。
整形外科の場合、骨・関節・筋肉などの運動器を取り扱う診療科であるため、美容外科や形成外科とは異なる技術が必要となります。
形成外科は体の表面にある色や形状の異常を手術などで改善させるのに対し、整形外科では打撲・骨折・靭帯損傷などの運動器を取り扱います。
その人らしい生き方を送るための支援をするのが形成外科であり、治療対象は次の4つに分かれています。
・先天異常治療…生まれつきあるあざや口唇口蓋裂などの治療
・腫瘍治療(再建手術含む)…いぼ・ほくろ・粉瘤・脂肪腫などの良性腫瘍や、皮膚がんなどの悪性腫瘍の治療
・外傷治療…ケガや火傷などによる皮膚損傷(難治性潰瘍含む)や、治癒後の傷あとの治療
・美容外科治療…全身のいろいろな悩みについて、手術などにより形態を変化させて、美しさや若々しさを高める治療
美容外科で行った手術で傷跡が残った場合には、形成外科の技術が必要になるといえるでしょう。