介護入浴機器とは？入浴支援機器と使用における介助の必要性を解説

介護入浴機器とは、自力で入浴することが困難な方でも、安全・快適に入浴するために設計された機器全般のことです。

種類としては、以下の介護入浴機器に分かれます。

・寝たまま入浴できるストレッチャー浴

・座ったまま入浴できるチェアー浴

・昇降式のリフト浴

上記の介護入浴機器のうち、利用者の身体状態などに合うタイプを選ぶことで、要介護者と介護者の双方の負担を軽減したり転倒リスクを低減したりすることにつながります。

そこで、介護入浴機器について、入浴支援機器と使用における介助の必要性を解説します。

入浴支援機器とは

入浴支援機器とは、高齢者など身体機能の低下した方が、安全に浴槽へ出入りしたり湯船に浸かったりできるようにサポートするロボット機器です。

安全確保や快適性を高めるのはもちろんのこと、要介護者の身体的な負担も軽減します。

特殊な工事を必要とせず、設置できるものも多くあるため便利です。

家族が入浴するときには、邪魔にならないように取り外しや片付けなども容易にできます。

なお、種類としては、浴槽設置型・キャリー一体型リフトなど、ニーズに合わせて利用できるタイプがいろいろあります。

入浴機器を使った介助の必要性

介護現場では、入浴介助における無理な姿勢で、介護者が腰を傷めるケースが頻発しています。

ベッドから車椅子への移乗、車いすからストレッチャーへの移乗、さらに着衣用ベッドから車椅子など、移乗介助が複数回必要です。

利用者を抱え上げるときには、前かがみや中腰の姿勢を保ち、力を込めたり体をひねることが必要ですが、浴室では足元が不安定になりやすいためより力が入ります。

必要以上に腰に負担がかかってしまい、腰痛などで仕事を続けられなくなる介護者も増えています。

この場合、機械浴を取り入れれば、無理な姿勢での介助を減らし、腰痛の原因を軽減できます。

機械浴の注意点

機械浴は、入浴の時間を快適にする効果が期待できるものの、正しい使用法を守らなければ事故に発展する恐れがあります。

リフト浴の最中、安全ベルトを装着し忘れたまま湯船に浸からせたことで、溺水事故につながった事例などもあるようです。

命に別状はなかったものの、一歩間違えれば生命危機に及ぶ取り返しのつかない事故になるところでした。

そのため、機械の操作方法は前もって習熟しておくことや、十分に事故に注意しながら機器を扱うようにしてください。