心電図の検査を受ける時間とは

生体現象測定記録・監視用機器

【はじめに】
心電図は、心拍数が一定のリズムで動いているかどうかを測定する検査です。検査にかける時間は、そんなにかからないのですが、正確に測るには24時間の検査を受けることも必要な場合があります。通常の検査と24時間検査について紹介していきましょう。

【心電図で読み取れること】

大人と子供によって心拍数は違いますが、大人の平均的な数値としては、1分間に70回の心拍数を基準にして計測することになります。しかし、ある程度の幅があるので参考程度にするとよいでしょう。
・新生児の心拍数=130~140回/1分間
・乳幼児の心拍数=100~140回/1分間
・幼児&小学生の心拍数=70~110回/1分間
・中高生の心拍数=60~100回/1分間
・成人の心拍数=60~100回/1分間
・高齢者の心拍数=60~80回/1分間
※小学生以下の心拍数は高めになっていて中高生と成人は、ほぼ同じ範囲です。
ただしこれも個人差があるのでその人の医療的なデータを、期間を設けて正確につかんでいなければ簡単には判断できないでしょう。心電図でわかることは多くのデータによって、正常なのか正常ではないのかを目安としているのです。

【24時間の検査によってより精密に】

心電図測定にかかる時間は、通常の検査においては約5分前後で終了します。通常の検査では、記録として30秒程度が切り取られて報告されているようです。しかし心臓に異常を感じる(不整脈)は、通常の検査では読み取れない場合も多くなってきています。検査に来た日は大丈夫だとしても、違う日には異常を感じたり、どこか別のところが不調だったりすると正確に検査することができないでしょう。

【ホルター心電図】

ホルター心電図とは、通常の検査では読み取ることができない検査対象者に対して24時間心電図を計測します。異常をときどき感じる程度の人にとっては有効であり、見え隠れする異常をより正確に計測することができます。
ホルター心電図の検査の内容は以下になります。
・不整脈のパターンを見る。
・不整脈の出現や狭心症の発作が急に出現する状況。
・通常の検査では調べられない深夜から明け方の時間帯の記録。
・ペースメーカーの機能、薬の効果などの検査。
・失神する事や、睡眠中の無呼吸症候群などの検査。

気を付けることとしては、「精密機器なので水や衝撃に弱い」「電気毛布や電磁波など計器に影響を与える物に近づけないこと」などがあります。

【その他の心電図の測定】

狭心症などの測定は「運動負荷心電図」が有効です。これは狭心症の状況を調べるための方法ですが、階段を使った運動や、自転車による運動によって運動後の心電図の状態を調べます。

【まとめ】

心電図の検査を受ける時間は、通常の検査では実質5分程度準備なども含めても15分くらいで検査できますが、不整脈や狭心症は、検査をする時間帯だけでは計測できない事もあるので、24時間の「ホルダー検査機器」や入院による検査も必要があります。一番大事なことは「ちょっと変だな」と思ったときに、ちゃんとした検査を受けることや細かい状況を病院などで理解してもらうことではないでしょうか。

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