喉頭ファイバースコープは喉専用の使用目的がある

診断用機器

ファイバースコープ内視鏡は、最近の傾向として鼻から挿入する検査を選ぶ事が圧倒的に多いのですが、口から挿入するタイプのファイバースコープ内視鏡も使用するケースがあります。それは、喉頭がんの有無を調べる為に必要とされる場合などです。それでは、喉頭ファイバースコープを喉専用に使用する目的について紹介しましょう。

喉からの検査と鼻からの検査

ファイバースコープ内視鏡には、口から喉を通して挿入するタイプの喉頭ファイバースコープと、鼻から挿入するタイプの鼻咽腔ファイバースコープがあります。

1=喉頭ファイバースコープ
咽頭とは鼻腔、口腔に続いて喉頭、食道にいたるまでの管状の器官を言います。上咽頭(じょういんとう)は、喉と鼻へ通じる部分で、食道と気管支の分かれる部分が、下咽頭(かいんとう)になっています。その中間も中咽頭(ちゅういんとう)として3つの部分に分けられています。

喉から挿入して検査をする為の喉頭ファイバースコープは、喉頭がんの有無を調べる場合に適している為に、専門的に口から挿入して検査を行う場合があります。また、魚の骨が喉に引っかかった場合などの除去を行ったりもします。

2=鼻咽腔ファイバースコープ
鼻は、呼吸をする為の出入り口となっており、鼻の穴の入り口から喉の入り口の上咽頭(じょういんとう)までが、鼻腔部分となっており、鼻から喉の部分をアテノイドと呼び、耳に繋がる部分を、耳管開口部と呼びます。

鼻の穴から挿入する検査をする為の鼻咽腔ファイバースコープを使用する事で、鼻血の原因を調べたり、副鼻腔炎から生じる粘膜の原因を調べたりと、腫瘍形成による肥厚(ひこう)や腫れなどを調べたりします。また。鼻の中を観察するだけでなく、鼻たけを除去する手術も行います。

ファイバースコープ内視鏡の使い分け

胃の検査のほとんどは、鼻からの挿入する検査を選択されています。これは、ファイバースコープ内視鏡を口から喉を通す間にある舌根の部分が、刺激される事で嘔吐反射を引き起こす原因となるので、検査中の方(患者さんなど)が、耐えられなくなることによります。
また嘔吐反射だけでなく喉を刺激する事で痛みを感じる人が多いことから、鼻から挿入する検査を希望する人が多いのです。

女性や子供には喉からの検査

女性や体の小さな子供の場合は、鼻の入り口となる鼻孔が小さい為に、ファイバースコープ内視鏡の挿入が困難な場合があるのです。そのような場合には、喉から挿入するファイバースコープ内視鏡で行っています。鎮静剤を投与する事や、場合によっては全身麻酔を使用するケースもあります。

ファイバースコープ内視鏡の進歩

医療機器は常に進歩を続けております。ファイバースコープ内視鏡の直径が5mmから10mm位が一般的ですが、最新の医療機器では、ファイバースコープ内視鏡の直径が2mmから3mm位の小ささまで改善されています。受診される医療機関で、必ず用意されているとは限りませんので、電話相談などで、鼻からの挿入をするのか、喉から検査をするのか確認された方が良いでしょう。

■まとめ
喉から挿入して検査をする為の喉頭ファイバースコープについては、喉頭がんの有無の確認の為、専門的に使用する場合があります。胃腸の検査に対しても状況によって喉から挿入する検査に限られる場合もあるので、痛みなどの対策がどのようになっているのか、鼻孔からの検査も可能かどうか相談した方が望ましいのです。

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