医療保険と医療費用の関係とは?制度と診療ごとの医療費の種類を紹介

治療用機器

ケガや病気をしたときは、病院や診療所など医療機関で診察を受け、治療や投薬などの医療サービスを受けることができます。

これは医療保険制度があるからといえますが、患者が自己負担する医療費の割合は、かかった医療費の3割であることが一般的です。

医療費の一部負担だけで済んでいるものの、診療内容によっては負担する医療費額が高額になる場合もありますが、過重なものにならないための自己負担に一定上限を設ける高額療養費制度などもあります。

医療保険と医療費用は切っても切り離せない関係にあるといえますが、そこで、制度と診療ごとの医療費の種類について紹介していきます。

 

医療費の種類

医療費には、医科や歯科を受診したときの診療費や、薬局調剤医療費に入院時食事・生活医療費、訪問看護医療費など種類があります。

医療保険による給付と後期高齢者医療制度に公費負担医療制度による給付に加え、実際に医療機関などを受診した患者の自己負担分を合計したのが医療費です。

その医療費は、次の2つにより分けて整理できます。

・制度区分別の医療費

・診療種別ごとの医療費

それぞれ説明していきます。

 

制度区分別の医療費

医療費を制度ごとの区分で見た場合には、次の4つに分けることができます。

・健康保険組合・全国健康保険協会(協会けんぽ)・国民健康保険・共済組合などその他医療保険適用者に対する給付としての医療保険等給付分

・後期高齢者医療制度に対する給付としての後期高齢者医療給付分

・生活保護法の医療扶助・公害健康被害補償などの給付としての公費負担医療給付分

・患者などが自己負担する患者負担分

さらに財源負担別で見た場合には、次の3つに分けることができます。

・医療保険制度などの加入者である被保険者と事業主が負担しなければならない保険料

・国庫負担金と地方公共団体の負担金である公費

・医療機関などにかかった患者の自己負担額

 

診療種別ごとの医療費

医療費を診療種類別に見た場合、次の6つに分けることができます。

・医科診療にかかる診療費(医科診療医療費)

・歯科診療にかかる診療費(歯科診療医療費)

・処方箋により保険薬局を通じ支給される薬剤など(薬局調剤医療費)

・入院時食事療養費・食事療養標準負担額・入院時生活療養費・生活療養標準負担額の合計

・訪問看護療養費および基本利用料の合計(訪問看護医療費)

・健康保険の給付対象となる柔道整復師・はり師などの治療費・移送費・補装具などの費用

ピックアップ記事

関連記事一覧