レーザーメスの構造は光の増幅装置

治療用機器

外科治療の現場において使用されるもっとも有名な道具といえば、手術などに用いられる刃物であるメスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。いろいろなメスがある中、今回は光をもちいて、切開することができるレーザーメスの原理と構造について見ていきましょう。

■LASERとは光の増幅回廊
英語の light amplification of stimulated emission of radiation の頭文字を繋ぎ合わせたLASER(=レーザー)がその語源でとなっていています。それぞれ日本語に意味を置き換えると

①:light amplification(=光増幅) 
②:stimulat edemission(=誘導放出)
③:radiation(=放射)

となり、これだけでも光を増幅させて出力する装置なのだということがなんとなく理解することができ、この中からレーザーメスの構造のポイントは、①のlight amplification(=光増幅)と②のstimulat edemission(=誘導放出)になります。

■誘導放出とはどんな現象なのか
ある特定の物質に刺激(=エネルギー=光)を与えると、光を放出する現象が起ります。これを専門用語で誘導放出といい、レーザーが発行する大本の構造となります。身近な行動に置き換えると、友人を背後から大声で脅かすと、ビックリして思わず大声が出てしまう、みたいなモノです。

■合わせ鏡で光を増やしさらなる誘導放電を生み出す
この誘導放出によって生まれた光を、向かい合わせに配置した鏡の中で繰り返し反射させることで、さらなる誘導放出を誘発させ、光のエネルギー密度を高めてradiation(=放射)する。これがレーザー光を発生させる構造の基本原理ということになります。light amplification(=光増幅)とはこの合わせ鏡の構造を指すのか、誘導放電も含めたレーザー発生装置全体の構造を指すのかまでは不明ですが、LASER(=レーザー)は光増幅装置であるということは理解できるのではないでしょうか。

■まとめ

レーザーメスは様々な医療の現場で利用されていていますし、これからも改良され続け、様々な治療に最適化された機材として日々進化を続けていくことは間違いありません。レーザーメス等を含めた様々な医療機器に関するご相談などありましたら、株式会社アクトまでお気軽にご相談ください。

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