CT装置の構造をわかりやすく

生体現象測定記録・監視用機器

内部の構造はどうなっているのかを知りたくても、通常は機器の製作者でなければ理解できないシステムを、X線の原理を説明することで構造などが理解できることでしょう。物体の内部構造により画像診断を行う医療機器として知られています。今回はその検査方法の中で使われているCT装置の構造について説明します。

外観上の仕組みについて

検査室の中にあるCT装置ですが、レントゲン検査の機器類共々一つの個室にて行われる検査のため、ほかの検査と区別した管理が必要です。そのため、検査を行う際には医療技師と患者さん以外の方の立ち入りを禁止しているため、ドアにはその旨の忠告が表示されています。患者さんが担当の方に呼ばれ、1人ずつ検査室への入室が安全上で徹底することです。

そもそも、CTはコンピュータ断層撮影法を英語で略したもので、Computed Tomographyとも呼ばれ、非破壊検査方法の一つです。病院には予算やスペースの都合上配置できない場合もあるので、実際は大規模な病院や専門の病院での設置が行われています。

構造について

本装置に関して説明するならば、コンソールとクレードル、そしてガントリの三つで成り立っています。詳細については後程お話ししますが、検査方法は患者さんの心臓や肝臓、腎臓のほか肺や大動脈などといった腹部における病気が発生した場合における検査に活用し、撮影時間に関しても数秒以内で済むため、結果の算出に関しては短時間で終わるのが特徴です。

装置に関しては通常タイプが検出器1列程度のシングルと、それが16列以上備えているマルチの二つのスライス方式があり、病院によって機種の必要性に応じて配置されているのが一般的で、2種類以上の常備は少数です。

構造における役割

それでは、構造について詳細な説明をしていきましょう。まずは患者さんが実際に横になっていただく装置がクレードルで、原理に関してはベッドと同じのため寝台と呼称する場合がありますが、場合によっては、動かないように固定する必要もでてきます。

水平や上下方向にそれぞれ駆動しており、後述するガントリの開口部における位置を調整するのが役割です。なお、検査を行う際には患者さんに対してはボディとヘッドの各ストラップのほかヘッドホルダがそれぞれ装備しており、実際はいずれかをつけていただくよう、検査の直前にスタッフからお願いしています。

次にガントリと呼ばれる装置で、別名は架台でありこの部分が患者さんに対し、内蔵されている管球と検出器によって360度の回転によって撮影が行われています。データに関しては収集システムから光通信経由によってコンピュータへと送信されています。

それ以外には高電圧発生装置のほか電源用ケーブルなどが内蔵されており、高速なパルス状の管電圧が要求される場合に、管電圧を高速に制御するため、交流高電圧出力を高電圧整流器で整流することや、ケーブルの浮遊静電容量で平滑化して、直流高電圧をX線管に導く回路構成が用いられています。

最後に、前述のガントリに内蔵されているデータ収集システムから送られてきた情報を集約するだけでなく、モニター部分に表示するのが主な役割となっているのがコンソールです。それ以外にもコンピュータやキーボードにマウスや操作盤及び、ネットワーク装置以外にもインターフォンにて撮影室との連絡を行うための装置までも集められており、本装置にとっていわば「頭脳」とも呼ばれており、すべてを司っています。

そのデータは主治医のもとへと送られ、現時点における状況のほか今後の診察などの方針を決める際に役立っています。

まとめ

CT装置はクレードルとガントリとコンソールの3種類によって構成されており、それぞれにおける役割が構造となり、患者さんの診察に大きく役立っています。撮影時間は数秒以内で終わるようになっています。

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