心電図に現れる波形の種類は心臓の状態!

生体現象測定記録・監視用機器

心臓は常に絶え間なく動いている人間の臓器です。心電図は心臓の働きや不具合のある部位を判断する機器です。心電図の波形には様々な種類があります。その波形はどのような心臓の状態を示しているのでしょう。今回心電図の波形の種類につてご紹介します。

心電図とは

心臓は全身に血液を送るポンプの役割をしており、1日平均10万回動いています。心電図は、心臓が自ら作り出す電気信号の「大きさ(強さ)」と「向き」が可視化され記録されたものです。心電図を見れば、心臓の状態を知ることできます。電気活動により心臓は動いています。洞房結節で起された電気は、心房から房室結節へ、そして心室(右脚・左脚)と流れていきます。

機器の種類により心臓の電気信号の「向き」と「記録する時間の長さ」が違います。

(1)12誘導心電図は、人間ドックや健康診断でも一般的に使用されている心電図検査です。電気信号を12カ所の方向から記録するため、12誘導と呼ばれています。胸部や手足に電極をつけて記録します。その他には、ホルター心電図というものがあります。2種類の誘導による心電図を、24時間記録する心電図です。胸に電極をつけたまま、24時間過ごしして記録します。

(2)心電図で分かることはなんでしょう。それには主に、以下のものが挙げられます。
1.心臓が動く回数
2.心臓が動くリズム
3.不整脈
4.心臓の血管が狭まりやつまっていないか
5.心臓の壁の厚さは正常化か
6.心臓に負担がかかっていないか

波形の表しているもの

心電図は縦軸が電位で、横軸が時間を表しており、波形となって表されます。

(1)正常な心電図の波形は、主にP波・QRS波・T波・U波で構成されており、正常な状態ではこの波の繰り返しが行われます。

(2)心拍数は、R波が、記録紙のマス目の太い線(5mmごとの線)に重なって記録されている波形を見ます。そこから次のR波が出るまでに太目のマス目が何本あるかを数えます。
但し、この方法では次のR波が太目線上にない場合には、幾分不正確となることから、より正確に計測するためR-R間隔の実測距離(mm)を求め、1500をその距離で割る方法もあります。計算式は以下のように表されます。
1500÷実測のR-R間隔=心拍数

(3)波形の様々について
P波とは心房の興奮(脱分極)を示す波形で、左右心房の興奮時期にはズレがあります。まず右房が興奮刺激し、遅れて(0.03~0.04秒)左房の興奮が起こります。P波の始まりは右房の刺激に起こり、終わりは左房の刺激が生じます。こられが合わされP波をなします。

QRS波は、心室全体の興奮の波形です。心室の刺激は心室の中心から始まり、【心尖部・両心室自由壁・心基部】へとつながります。正常なQRS波は、この心室筋の興奮方向の総量です。

T波は、両心室の興奮からの回復(再分極)の波形で、心室の再分極は心内膜側・心外側へ緩徐に行われます。そのためT波の形状は、QRS郡よりも心室筋の電気現象を表しやすく、心筋障害や心室筋における電気現象についての診断に有益です。

Q波は、QRS群において最初の陰性のふれがこの波形です。異常なQ波は、aVR誘導以外で見られる幅が0.04秒以上でR波高の1/4以上の深さをもつQ波を示します。

U波は、T波に続く小さな陽性の波形で主に胸部誘導で見られます。心室筋の再分極の一部を表現したものと考えられており、aVRを除外しての誘導で陽性です。胸部の誘導で見られる陰性のU波は正常ではなく、虚血や心室の障害などを映し出しています。

デルタ波は、QRS波の起始部に三角形の立ち上がりが先行して、そのことによってQRS幅は延長しPQ間隔が短い場合、この三角形状の波をデルタ波と呼びます。

まとめ

心電図の波形やその種類が、心臓など働きにどのように影響を与えているか、またどのような病状の所見が判断できるかなどについて書きました。
様々な所見で示される波形は正常な波形と比較してどのような違いが見られるのか、という点を熟知していれば、医療の向上に活かしていくことができるでしょう。

ピックアップ記事

関連記事一覧