MRI装置の日常点検で注意すべき事項

診断用機器

医療機器であるMRIの使用においては、検査の前や検査後などの管理も必要であり、日常的に行われる点検は、特に重要なのです。万が一の事故を、未然に防ぐ為の対処法としても有効になります。今回は、MRIの日常点検で注意すべき事項について紹介しましょう。

MRIの始業点検

MRIは精密な医療機器の為に、取り扱いには十分な注意を必要とします。始業前の点検も大事な役割なのです。

①MRI装置は、検査前に予備運動を行って正常に稼働をするかをチェックします。ファントムチェックによる装置の評価を行い、通常の動作と何らかの違いや変化を調べておき、少しでも気になる点がみつかれば、専門の業者に報告して重点的なチェック体制をとるようにします。

②画像の保存領域が十分であるかどうかの確認は必要です。せっかく検査したにも関わらず、保存されなかった場合には検査が無効になってしまうのです。

③磁石による「強い磁場」を発生するので、マグネット部分に強磁性体である影響のヘアピンなどが付着している事で正確な画像診断に影響を及ぼしかねません。注意しながら装置の状態の確認を行います。

④超伝導装置の場合に使用される液体ヘリウムについては、ヘリウムの沸点が4K(ケルビン):マイナス269℃である事で、超伝導マグネットの冷却剤として活用されています。不用意に漏れ出すと発火の危険性があるので、取り扱いには十分な注意を必要とします。

⑤検査の部位や使用目的の確認を行い、MRI装置の使用に臨みます。

⑥検査に必要となる器材の準備やRF磁場を生成する為のコイルであるRFコイルを用意しておきます。

⑦患者に対する金属探知機を使用して、使用前の再確認が必要です。

感染症のリスクに対応した点検

検査対象によっては、感染症の保有がある場合もあります。MRI装置による使用で、院内感染がおこらないとも限りませんので、検査対象の患者に対してチェックを行います。使用後の清掃においても、感染対策に学んだ行為を実行する事です。場合によっては、MRI装置の使用を禁ずる必要も出てきます。

終了点検について

日常の点検として検査終了後も点検をする必要があります。

①マグネット部分の点検
画像診断は磁気の影響を受けるので、マグネット部分の確認は必ず行うべきです。強磁性体となる物質や機材などが放置されていないかの確認は、十分すぎるほど行います。それほどの精密な医療機器なのです。

②検査結果が確実に保存されている事を確認しましょう。

③MRI装置のシステムが正常に稼働して正式な手順によって終了した事を確認します。必要である電源以外は、全て切るようにします。

MRI装置を安全に使用する為に

日常的な点検はチェック項目に従って始業前と終了後の点検を確実に実行し、毎日の使用の為に、安全にも配慮した取り組みになっている事を再確認します。少しでも変わった点に気づいた場合には、担当の技師や上司に報告をする事です。

また、メーカーなどによる専門的な技術者による定期的な点検を行う事で、継続的に安全に使用できる状態を保たなければならないのです。

※安全対策として「安全責任者」や「安全対策チーム」の設置も必要です。

まとめ

MRI装置の日常点検の注意すべき事項について紹介しました。患者の画像処理を正確に行う為にも、安全にも配慮しながら、毎日の点検の必要性を認識して、事故や感染症にも対応した点検事項を実行する事で、精密な医療機器を扱う事が出来るのです。

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