心電図の見方や種類について知りたい!

診断用機器

心臓の動きを見るためにモニターに線グラフのようなものが映る心電図は、皆さんもどこかで見たことがあるのではないでしょうか。
この「心電図とはどのようなものか?」「機械によってどんな違いがあるのか?」説明したいと思います。

【心電図と心電計】

心臓の動きが正常かどうか、心筋(心臓の筋肉)の活動電位や活動電流といった電気的刺激をグラフのように映像として表したものを心電図といい、それを含めて心臓の動きを測る機械を心電計といいます。
主に、不整脈や心筋梗塞、心臓の部位の心房・心室の肥大などの異常を診断するのに使われます。

【心電図の見方】

心電図は多くが方眼用紙になっていて、1マスが1mm四方になっており、5マス(5mm)ごとに太い線が引かれて5マス×5マスの四角になっています。
心電図から心拍数を計算します。モニターにも心拍数は自動的に表示されますが、心電図の波形の形状と多少異なることがあるため正確に測る必要があります。
心拍数とは一定の時間内に心臓が拍動する回数のことをいい、通常は1分間で数えます。心拍数は個人によって異なりますが、一般的に乳幼児が120~140回と多く成人になると60~100回になります。
患者様が、動いたり呼吸の仕方で心電図が正確に測れない事もあります。その場合は電極を装着する部位を変える必要があります。また、心電計との接触不良など機械によることもありますので注視して正確に測れるようにします。

【心電図の種類】

・標準12誘導心電図
両手両足に4個、胸部に6個、計10個の電極を装着し、電気の12方向の流れを測定します。
安静にして10~12秒間測定します。
医師が心臓病を診断するときに使用されます。細かい測定ができる一方、安静体制を続けなければいけないため長時間の使用はできません。
・モニター心電図
標準12誘導心電図より少ない電極で見ることができるため、24時間患者様の心電図を見ることができ、異常などの不整脈が発見されるとアラームが鳴り、すぐに対処することができます。
現在のモニター心電図は血圧・体温・呼吸数なども同時に計測ができ、入院している患者様の横に設置されている心電計はこのタイプです。

【まとめ】

もちろん、まだ詳細な心臓の診断は医師しかできません。しかし現在では入院しなくても心電図が測れるようになってきました。
なぜなら、心電図も方眼用紙の紙からパソコン用にデータ化されつつあります。小型で携帯できるものや体内に埋め込むもの、それらをパソコンやスマホなどで心電図を見ることができるものもあります。疾患のある人はもちろん、日ごろの健康管理として血圧などのように心電図を図るスマートウォッチも既に登場しているようです。
これからの時代は、病気を治すためでなく、未然に防ぐために心電図が使われる時代なのかもしれませんね。

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