家庭用血圧計のさまざまな方式

診断用機器

【はじめに】
朝起きて支度をすませたら会社や学校へ向かい、日中はそれぞれの職場などで活動し、帰宅して夜になった就寝するのが一般的な生活リズムですよね。この生活リズムに合わせて血圧も変動しています。
血圧があることで、体中に血液を循環させることで私たちは酸素や栄養分を体に取り入れることができます。そんな大事な役割をしている血圧なのですが、さまざまな測り方があります。
そこで今回は家庭と病院での血圧測定の違いや家庭用血圧計の方式などについて話をしていきます。

【家庭と病院での血圧測定の違い】

家庭では腕にカフを巻いて簡単に測れる血圧ですが、病院では医師や看護師が聴診器を使って血圧を測定していて、家庭とはちょっと方式が違っていますよね。

一般的に家庭で行われている測定方法は「オシロメトリック法」です。
この方法は腕に巻いたカフに腕の血流が止まるまで空気を送り込んで圧迫し、そして圧迫を少しずつ弱めていって血液が流れ始めたときに大きな振動が血管に生まれます。この振動をカフに取り付けられたセンサーで感知し測定します。
病院で聴診器を使って測定する方法は「コロトコフ法」です。
腕の血流が止まるまでカフで圧迫するのはオシロメトリック法と同じです。そのあとにコロトコフ法は圧迫を弱めていって血液が流れたときに出る音を聞きます。「コロトコフ音」または、「K音」とこの音を呼びます。
このように家庭と病院とでは血圧測定の方法が異なります。

【身近にある血圧計】

家庭で利用する血圧計は同じ方法で測定しますが、測定方式が異なる4種類の血圧計が存在します。
それは巻付け型の上腕式血圧計、アームイン型の上腕式血圧計、手首式血圧計、指式血圧計の4つです。
巻付け型の上腕式血圧計はもっとも一般的で家庭で見かける血圧計のほとんどがこれに当たると思います。比較的正確に測定できるので日本高血圧学会が推奨する方式になります。
アームイン型の上腕血圧計はよく薬局や病院の待合室で見かける血圧計です。腕を通すだけで正しい姿勢で簡単に測定できるので、高齢者や一人暮らしの人にはおすすめです。
手首式血圧計と指式血圧計は、それぞれ手首と指に巻いて測定します。正確に測るのは難しいですが、小さく軽いので携帯性に優れ、旅行などのときに持ち歩くと便利です。
家庭用と携帯用としてそれぞれの血圧計を使い分けるといいでしょう。

【家庭で血圧を測るメリット】

血圧を日々家庭で測定するメリットは、血圧の変化に気づくことができる点にあります。
特に高血圧は症状がはっきりしない病気です。血圧が高くなった際に鼻血や目まい、頭がぼーっとするなどの自覚症状を感じたら、すでに高血圧による合併症が考えられます。それでは遅すぎるので、日々測定することで早期発見につなげましょう。
また、血圧を日々測って記録をとっていれば、高血圧などの診断を受けたときに貴重なデータとして治療などに役立ちます。

【まとめ】

家庭で手軽に測定できる血圧ですが、しっかり記録をつけていればもし大きな病気になったときに自身を助ける貴重なデータになります。
ですから、家庭においてはより正確に測定できる血圧計を置き、毎日の健康に気を付けるように心がけましょう。

ピックアップ記事

関連記事一覧