医療用PHSが終了したらスマホを使うことになる?医療機関の動向を紹介

治療用機器

医療現場では、構内PHSを使用していますが、公衆PHSは2023年3月で終了しました。

ただ、現場で使用する構内PHSは引き続き利用可能とされているものの、病院や医療施設に小型の基地局を設置し、PHSや固定電話を子機として使用することになります。

ただ、PHSの基地局は1台に対し3台前後の子機利用となるため、人員や通信エリアを拡大するためには基地局と子機をどちらも増やすしかありません。

基地局や端末の不具合が起きれば、販売店によって対応できない可能性もあるため、今後は医療従事者間の通信手段を見直さなければならない可能性もあります。

そこで、医療用PHSが終了した場合にはスマホを使うことになるのか、現在の医療機関の動向について紹介していきます。

 

PHSの継続利用が多い理由

院内の業務連絡の方法として、構内PHSを使用している割合は約8割弱であるのに対し、携帯電話やスマホはそれほど多くありません。

PHSが終了しても、引き続き構内PHSを利用し続けるとした病院も9割近くあるなど、新たな通信手段導入には消極的な姿勢です。

ただ、どのような機器を今後導入すればいいのかわからないため構内PHSを使用し続けるのであれば、今後さらに活用しやすい機器が出てくれば、構内PHSから新機器へとシフトする動きが活発化するとも考えられます。

多くの病院が無線通信機器に対して知識がなく、どうすればよいかわからない状況にあるといえるでしょう。

 

PHSからスマホに移行しても問題なし?

PHS終了をきっかけとして、構内PHSから携帯電話やスマホへと切り替えるケースもみられます。

ただ、病院の無線通信や電波に関する知識は豊富とはいえない状態であり、携帯電話の電波は医療機器に障害を与えると考える医療従事者も少なくありません。

しかし実際には、Wi-Fiやデータ通信の電波が医療機器や人体に強い影響を与えることはほとんどないため、院内に公衆Wi-Fiを設置するケースも増えてきました。

現在はエリアによるものの5G導入も加速していますが、3G以降の通信規格はPHSと同様またはそれ以下の電波強度です。

近代の携帯電話やスマホは、ペースメーカー含む医療機器に対し悪影響を及ぼすわけではなく、PHSと同じレベルの安全な通信規格であると考えられます。

そのためPHSが終了することにより、構内PHSから別のツールへと切り替えを希望しているのなら、携帯電話やスマホも候補として検討するとよいでしょう。

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