身体の内部を診る MRIの構造

生体現象測定記録・監視用機器

MRIとCTは見た目こそ似ていますが、基本的に構造自体が違います。人体の写真を撮る事は同じですが、撮り方自体がそもそも違います、CTはX線を使い写真を撮りますが、MRIはX線を使わず磁力と電波を使い写真を撮ります。今回は、MRIの構造についてご説明致します。

MRIとは

MRIとはそもそも何を目的として開発されたのかという事は、この装置を理解する上で大切な事です。MRIの歴史を少し振り返って見ましょう。

Magnetic Resonance Imaging(核磁気共鳴画像法)この頭文字をとり、一般的にMRIと呼ばれています。世界初の商用機であるMRI装置は、1983年に日本初のMRI装置として登場しました。

人体を実際に切らずに、病理を調べたいという医師の願いは1895年にドイツのW.C.レントゲンによって発明されたレントゲンが最初の装置になります。しかし、レントゲンは人体の透過像が得られるというだけのもので、透過像でなく実際に切断したように体内を見てみたいという更なる医療現場の要望は大きく、それは1972年にイギリスのG.N.ハンスフィールドによって開発されたX線CT装置(これを俗にCTと呼びます)により実現しました。

しかし、CTに使用されるX線では、人体の臓器など柔らかい部分の識別は難しく、さらに放射線被曝の問題も解決はされていませんでした。これらの問題を解決し、より安全に人体内部のより詳細な画像を得るため、核磁気共鳴(NMR)技術により、体内の画像を得る方法が米国のラウターバーにより1970年に考案されました。

そして、これらの事を基礎に各国・各社がMRI装置の開発を始める事となり、1983年に日本の東芝が実用機を開発したのです。

MRI装置の仕組み

基本MRIはX線を使いませんので被爆の危険性とは無縁になりました、MRIが使用するものは磁場と電波(RFパルス)です、それにより得た情報をコンピューターで映像化する技術がMRIです。

MRI装置を使用する際には、装置内部にとても大きな磁場が発生します。その為、磁場を乱すものを身につけていると(金属性の物、例えば指輪や眼鏡など)鮮明な画像が得られません。

また、心臓ペースメーカーなどを使用なさっている方は、磁力の影響で危険な状態になる場合があるので、MRI検査は受けられません。以上の様な制限はあるにせよ、先に書いた通り、レントゲンやCTの様な装置による被爆などの健康被害は明らかに減少しています。

MRIの進歩について

最近の医療機器の進歩の速度は日に日にスピードをあげており、昨年まで不可能であった事が今年にはあっさり可能になる、そんなことが不思議ではない時代になってきているのです。

少し前のMRIではMRIの検査時間は長く、また静止している臓器の検査しか行うことが出来ませんでしたが、今では1秒以下の撮像も可能になっていますし、心臓や肺が動いている様子さえも撮影可能になっています。

なかなか難しいとされていた乳癌の進捗範囲の評価をする事さえ可能とされています。今後もまだまだ進歩する余地は大きく、MRIの可能性は広がるばかりです。

まとめ

より安全に速く確実に、そして安価に病気の発見と、治療方法の選定に役立つ医療機器が出現する事は、喜ばしい限りです。その先頭を走っている医療機器の代表が、MRIではないかと思います。そして、今後も発展していく分野である事は間違いない事実ではないでしょうか。

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