心電図を測定する際使用する電極の装着の仕方・ポイント

生体現象測定記録・監視用機器

心電図とは心筋細胞が収縮するときに発生する微細な電流を心電計で記録したものになります。今回、心電図測定の時に使用する電極の装着方法のポイントについてまとめてみました。

【電極装着の6つのポイント・流れ】

①電極、電極リード線をつなぐ
心電図を記録する機械の本体と電極をつなぐ「電極リード線」を電極部に差し込みます。
この時電極リード線のチップ(先の方)部分の根元まで電極がはめ込み、緩みのないように気をつけましょう。

②電極装着部位の脂肪分をふき取る
アルコールを使って電極装着をする体の部分の脂肪分をふき取りましょう。

③電極装着部位にペーストを塗る
カルジオクリームというペーストを体の電極装着部位に塗り込んでいきます。胸部に塗布したペーストが隣の電極部位に塗ったペーストと混ざらないように気をつけましょう。

④電極の接触面にカルジオクリームを塗る
③と同様にして電極の接触面にもカルジオクリームを塗っていきます。

⑤胸部電極を装着する
胸部電極のゴム球を指でつまみ、装着位置に吸着させます。この時電極の金属部分同士が接触しないように気をつけましょう。

⑥四肢電極の装着
四肢電極を装着する場合、まず電極リード線の色とクリップの色を対応させてつなぎます。
それから両手両足の柔らかい箇所にクリップを挟みます。

【電極装着の際の注意点】

胸部に装着する電極と四肢に装着する電極の種類、使用期間を統一させましょう。
材質の異なる電極や交換時期の違う電極を使用すると分極電圧に差異が生まれ心電図が正確に測れなかったり、雑音が入ったりします。

また、電極使用後は電極についたペーストをふき取りよく乾かしてください。使用後放置しているとサビなどが発生しノイズの原因になります。

それから新しい電極を使う場合にはエージング処理といって生理食塩水に電極を一晩程度浸けるなどして検査時に測定値が安定するよう対応しましょう。

【まとめ】

心電図をとる上で装着する電極は正しい装着位置に装着しないとしっかりと心電図が取れません。
特に胸部に装着する電極は肋骨一本分でも、装着位置がずれるだけで全く違った波形が出てしまいます。
ですので電極、特に胸部の電極装着位置について今一度確認すると良いでしょう。また四肢電極の装着位置に関しては手首から腕の付け根、足首から足の付け根の比較的幅のある箇所に装着可能です。心電図が取りにくい場合は四肢電極の装着位置を変えてみると良いでしょう。以上参考にしてみてください。

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